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Jリーグ 11年前

レアンドロに復調の兆し。ガンバは本来の強さを取り戻せるか【ガンバ大阪J1復帰への挑戦】

圧倒的な戦力を有しながらJ2の舞台で苦戦が続くガンバ大阪。本来の力を発揮し、1年でのJ1復帰を実現させるためには、FWレアンドロの復調が必須となる。6節で得点をあげ、復調の兆しを見せるエースに迫った。

text by 下薗昌記 photo by Kenzaburo Matsuoka

西野貴治を抜擢したワケとは

 J2では他を圧倒する戦力を擁し、一年でのJ1復帰を目指すG大阪。「ぶっちぎりで優勝するのが一番いい。早い段階で昇格を決めたい」と大黒柱の遠藤保仁が語っていたように、チームはスタートダッシュを目指していたはずだった。

 ただ、未だに負けの味こそ知らないものの、開幕から5試合を終えた成績はJFLからの昇格組である長崎から奪った1勝のみで、その内容は低調そのもの。攻め込みながらカウンターに沈むという従来のG大阪の悪癖を露呈するというよりは、「どこも捨て身でやってくる」(長谷川健太監督)という後先を考えない相手のプレスの前に主導権を握りきれない展開が続いていた。

 そんなG大阪にとって、もはやエクスキューズの余地は残されていなかったのが北の地で行われた第6節だった。右サイドの組み立てで欠く事が出来ない加地亮が開幕直後は出遅れ、エースのレアンドロもインフルエンザで一時離脱。熊本と千葉戦では日本代表の2人を欠くなど一度もベストメンバーがそろえられなかったG大阪が札幌相手に、その地力を見せつけた。

「代表組も戻って、加地も復帰している。そろそろカチッと形にはまったサッカーを見せたい」。ようやく出そろった持ち駒に秘めた自信を除かせていた指揮官の思惑通り、今季初めてと言っていいテンポの良いパスワークを垣間見せたが、それを支えたのが現役代表コンビで構成したドイスボランチだ。「西野に目処がつけば、今野をボランチで使える」。2年目の西野貴治を3節から抜擢したのも、今野のボランチ起用を体現するためだ。

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