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【日本はどう戦うべき?】元鹿島監督オリベイラ「ブラジルは連携面で問題を抱えている。カギを握るのは岡崎」

15日(日本時間16日午前4時より開幕戦)から始まるコンフェデレーションズカップ。日本は開幕戦でブラジルと対戦する。日本はどう戦うべきなのか? そして付け入る隙はあるのか? 元鹿島アントラーズ監督にして現在はボタフォゴで指揮を執るオリベイラが分析する。なお、インタビューは独占取材である。

text by 沢田啓明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography Asuka Kudo / Football Channel

日本はスタイルを変えるべきか?

――日本代表の場合、アジアではしっかりボールをつないで攻める「強者のスタイル」でプレーすることが多いわけですが、国際舞台ではなかなかそうはいきません。ブラジル、イタリア、メキシコという強豪ばかりと対戦するコンフェデで、日本代表はどこまでプレースタイルを変えるべきだと思いますか?

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オズワルド・オリベイラ氏【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「世界の強豪国は例外なく、独自のプレースタイルを持っている。それはすでにその国のアイデンティティとなっており、対戦相手によって多少の調整はしても、基本的にはそのスタイルを貫く。

 日本代表にも、すでに固有のプレースタイルがある。それは、スピードと豊富な運動量で数的優位を作り、監督が選んだ戦術を完璧に遂行して、体格と身体能力のハンディをカバーするというものだ。そのやり方で、2010年W杯でアフリカのカメルーン、欧州のデンマークといった強豪国を倒した。

 もちろん相手が強くなれば、より守備に重点を置く戦い方を強いられることになるだろう。しかし、だからといって日本のスタイルを崩す必要はない。人数をかけて献身的に守り、ボールを奪ったら今度は勇敢に攻め上がり、フィニッシュまでもってゆく。それができれば、強豪国を苦しめることは十分に可能だ」

――ブラジル代表は、昨年10月にイラク代表、日本代表に大勝するなどプレー内容が上向いていたにもかかわらず、監督が代わりました。このことをどう見ていますか?

「マノ・メネゼスが解任されたのは、CBF(ブラジル・フットボール協会)内部の政治的な理由によるものだ。彼がブラジル代表監督として最適任者だったとは思わないが、昨年後半になってようやくチーム戦術とメンバーが固まり、チームが上昇気流に乗ったところでの解任は不可解だった。

 しかし、ルイス・フェリッペ・スコラーリ(監督)とカルロス・アウベルト・パレイラ(コーチ)の手腕には疑問の余地がない。この二人を選んだことは正しいと思う」

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