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元鹿島監督オリベイラ「ブラジルに勝利する可能性もあった。両国に大差はない。今こそヤマトダマシイを発揮しろ」

コンフェデ開幕戦、日本対ブラジルを識者はどう見たのか? 元鹿島監督にして現在はボタフォゴで指揮を執るオリベイラ監督。両国を熟知する智将が敗戦の要因を分析した。

text by 沢田啓明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ブラジルのプレーを的確に予測する必要があった

――試合の率直な感想を聞かせてください。

「日本代表にとって、極めて残念な結果と内容だった。ブラジルが強いのは確かだが、スコアほどの差があるわけではない。やり方次第で、日本はもっといい試合ができたはずだ」

――具体的に、どうしたらよかったのでしょう? もしあなたが日本代表の監督だったら、どうしていましたか?

「私は、セレソンの選手一人ひとりの長所と短所を熟知している。ミーティングで、ブラジル人選手が得意とするプレーを封じる方法と弱点を突くやり方を教える。それができていたら、ブラジルの1点目と2点目はいずれも防げていた可能性がある。

また、敗戦の理由の一つに、(W杯アジア最終予選)イラク戦の影響があると思う。酷暑のカタールで、あれほど大勢のレギュラーを長時間プレーさせる必要はなかったはずだ」

――具体的に、守備面ではどこがまずかったのでしょう。

「ブラジルの選手は個人能力が非常に高く、彼らがボールを持ってから対応したのでは守備側が極めて不利になる。そのような状況を作らないためには、彼らが狙っているプレーを的確に予測し、最大限の集中力を発揮して対処する必要があった」

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