ナイジェリア代表の愛称は「出世魚」のごとし
なでしこの妹分がナイジェリアと相対したのは、去年のちょうど今頃。2012 FIFA U-20女子ワールドカップで日本を訪れた彼女たちは、3位決定戦で日本に敗れ、4位の成績で大会を終えた。
笑顔と明るさが印象的だった彼女たちの愛称は、ファルコネッツ。「小さなハヤブサ」という意味である。
ナイジェリア代表は、男子も女子も年代によって愛称が違う。女子代表は、スーパー・ファルコンズ(スーパーなハヤブサ)を頂に、U-20のファルコネッツ、U-17のフラミンゴズと続く。
スーパー・イーグルス(スーパーな鷲)として名を馳せる男子代表の下には、U-20のフライング・イーグルス、U-17のゴールデン・イーグルスが控えている。成長の度合いで名前が変わっていく、出世魚のような感じだ。
男女共に「鳥」で揃えているナイジェリア代表だが、実は鷲もハヤブサもナイジェリアの国鳥ではない。国鳥はカンムリヅルという、ちょっと派手目な金のトサカを持つ大きな鶴だ。頬が白と紅色で、体がグレーという出で立ちで、あまり勇ましい感じじゃない。それで採用されなかったのかもしれない。
鷲とハヤブサは、アフリカを代表する猛禽類だ。強く、速く、そして賢い。
これは余談だが、スーパー・イーグルスと対するチームのサポーターは、ナイジェリア男子代表を「スーパー・チキンズ」と揶揄したりする。国の洋を問わず、チキンと言えば「腰抜け野郎」を意味する。くれぐれも間違えないように気をつけよう。
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