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【独占インタビュー】ゲルト・エンゲルス「18歳のドイツ人と日本人では10倍の経験値の差がある」

日本で長く指導者を務めたゲルト・エンゲルス。現在はモザンビーク代表監督を務めるかたわら、ロンドンにある日本人少年のためにサッカークラブのテクニカルアドバイザーを務めている。日本から遠く離れた氏が日本サッカーへ提言する。

text by 羽澄凜太郎 photo by Asuka Kudo / Football Channel

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「柿谷、小川、原口は面白い」

【独占インタビュー】ゲルト・エンゲルス「18歳のドイツ人と日本人では10倍の経験値の差がある」
柿谷曜一朗【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

――今、日本で“ニューフェイス”といえば柿谷曜一朗の名前は欠かせないと思うんですが、エンゲルスさんから見て柿谷はどうでしょうか? 

「面白いと思う! かなりね。でも柿谷みたいな選手がヨーロッパを目指すならもう少し早いうちに出た方が良かったと思うね。個人的にはヴィッセルの小川(慶次郎)も面白いと思うし、原口元気も今とても面白い。でもやっぱり早めに出ないと難しくなる。

 例えば、長谷部(誠)はレッズが一番良い時に移籍していった。彼は日本で育って、ドイツでも成長した。それは良いタイミングで移籍したのもあるけど、早い段階で移籍したのが大きいと思う。だから早い段階で移籍しないと厳しいと今は感じる」

――エンゲルスさんが浦和で指揮していた時に、細貝(萌)選手をセンターバックからボランチにコンバートして、それが彼のサッカー人生において重要だったように思います。彼は代表で「新しいことをやる」となったらカギになる選手だと思うのですが、今の細貝をどう見ていますか? 

「今彼がいるベルリンは遠いんだけども、レバークーゼン時代は僕の地元でもあったからよく話をしたよ。僕は、最初から細貝はセンターMFが良いと思った。コンバートは難しい判断じゃなかった。

 CBとしてはサイズも足りないと思ったし。今の(ドイツでの)監督はアウクスブルグ時代の監督(ヨス・ルフカイ)だから監督が細貝を選んでピックアップしたんだよね」

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