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【独占インタビュー】ゲルト・エンゲルス「18歳のドイツ人と日本人では10倍の経験値の差がある」

text by 羽澄凜太郎 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「Jリーグの問題はおそらくはハングリー精神が足りないこと」

「彼(細貝)にとって一番良いことだった。ボランチで使っているし、彼(監督)は細貝の武器が何かを良く知っているね。僕も、彼はボランチで使うのが良いと思う。それと、まだ細貝はレベルアップすべきだと感じるね。

 開幕戦を見た時に、パスゲームにおいてまだ絶対レベルアップできると感じた。監督は細貝をよく知っているから、この先もレベルアップ出来るはず。レバークーゼンの時は左SBをやったし、逆の右SBもやっていた。それは本人にとって結構厳しかったと思う。だから、今の監督のところに行けて良かった」

――Jリーグはこないだ20年という節目の年を迎えました。この先、プレミアリーグやブンデスリーガのような世界のトップリーグに追いついていく為には何が必要だと思いますか? 

「それは難しいことだね。というのも、アジアのチャンピオンズリーグとヨーロッパのチャンピオンズリーグは別世界だから。こっちは(ヨーロッパ)は予選からめちゃくちゃ盛り上がる。色も全然違う。

 どの試合も難しい。全体的に高いレベルのサッカーをやっている。前からのプレスだったり、判断力の早さだったりとか、そういうことをする為に練習方法も新しくなっていっている。

 Jリーグの問題はおそらくはハングリー精神が足りないこと。成長はしているけど、どこかみんな満足しているように見える。だから『もっと上に行く』というハングリーさが足りない。

 代表も連続してワールドカップの予選を突破した。だからこそクラブチームも目標を高くしてアジアのナンバー1を目指して、新しいもっと上のサッカーを目指すこと。それが大事。

 だけどそれを今はなかなかやってない。満足状態にあるんだと思う。だから当たり前だけど常にビジョンを持って、ハングリー精神を持つことが上にいく為には必要だと思う」

【その4へ続く】

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