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敗退は許されない“楽な組”に入ったザックジャパン。W杯グループCをどう戦うべきか?

text by 植田路生 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

コートジボワール、ギリシャをどう崩すか?

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6日深夜に行われたブラジルW杯抽選会【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 日本にとって初戦の相手はコートジボワール。チームの中心であるドログバは35歳になったが衰えておらず、日本のDF陣はかなりタフな戦いを強いられるだろう。また、中盤のヤヤ・トゥーレは世界でも屈指のボランチで、攻撃の組み立てを一手に担う。誰か一人がマンマークしたところで抑えられるような相手ではない。

 日本としては中盤の優位性を保ちつつ、ヤヤ・トゥーレがディフェンスをする状況にもっていきたい。コートジボワールには彼以上に攻撃センスのある中盤はいない。ティオテは典型的な潰し屋で、トップ下が出来るロマリックにはかつての輝きがない。

 タレント集団と言われているが、真のワールドクラスはドログバとヤヤ・トゥーレの2人だけ。ウイングのジェルビーニョは復活の兆しを見せるが、逆サイドのカルーは衰えている。

 実はコートジボワールは2006年からそれほどメンバーが変わっていない。黄金世代の円熟と言えば聞こえがいいが、戦力アップになるような新戦力の台頭は少ない。DFラインも安定しているとは言えず、十分に付け入る隙はある。

 2戦目はギリシャ。欧州の中では最も力の劣る相手だ。FWのミトログルはアバウトなボールを収める力があるが、ドログバほど強力ではない。他のメンバーを見ても、さすがに優勝したEURO2004の残党は少ないが、サルピンギディス、ゲカスなどやや落ち目のベテラン勢が多い。

 守備陣では、内田篤人の同僚であるパパドプーロスをはじめ、堅いDFラインを形成出来るメンバーが揃っている。引いて戦ってくることも予想出来るので、いかにしてブロックを崩すかがカギになる。10月の欧州遠征では守備的に戦ってきたセルビアとベラルーシを相手に苦戦しているだけに、教訓を活かして欲しい。

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