『レ・ブルー、抽選会のチャンピオン』(Le Parisien紙)
フランスはつくづくクジ運の良い国だ。
12月6日、抽選会当日のレキップ紙が、「最も理想的な組み分け」として挙げたのが、スイス、エクアドル、イランだったのだが、なんと、このうちの2国を実際に引き当てた(ちなみに、「最も避けたい組み分け」はブラジル、オランダ、そして日本だった)。
イランの代わりにはホンジュラスで、(あまりアテにはならない)FIFAランクで比較するならイランが45位、ホンジュラスが41位と、ほとんど変わらない。
翌朝の各紙の一面は、ネルソン・マンデラ氏の悲報で埋め尽くされたが、その合間をぬって、
『我らがブルー、好発進』(La Depeche紙)
『レ・ブルー、抽選会で幸運つかむ』(L’Independent紙)
『レ・ブルー、抽選会のチャンピオン』(Le Parisien紙)
『開けてびっくり玉手箱』(L’Equipe紙)
などなど、ご機嫌な見出しが並んだ。
対戦相手だけではない。初戦のホンジュラス戦がポルトアレグレ、2戦目のスイス戦がサルバドール、そして最後、エクアドル戦がリオデジャネイロのマラカナンと、彼らの試合会場は比較的南寄りで、高温多湿でみなが敬遠していたマナウスはまんまと回避。サンパウロ近郊のキャンプ地からも近めと、地理的なアドバンテージまでもゲットした。
「より厳しい組み分けに入ることも考えられた。我々が目標とするところ(16強入り)に到達する可能性がより高まった」
デシャン監督は謙虚に語ったが、笑みが止まらない、という表情だった。