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本田圭佑 10年前

ミラン本田に現地は「よくない」「一歩後退」と辛口評価。要因は“疲労”と敵の“超守備的戦術”

text by 編集部 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

チームメートと息を合わせるのにはまだ少し時間がかかる」

 バロテッリの決勝点が生まれたのも本田の交代後とあって、評価は厳しい。2試合で平均点以上のプレーを見せていた本田だが、毎試合結果を出せなければ「一歩後退」と断じられてしまう辺りはやはりミランの「背番号10」に対するハードルの高さなのだろうか。

 一般紙はどう見たのか? 「コリエレ・デッラ・セーラ」のアリアンナ・ラヴェッリ記者は「5.5」とし、以下のように寸評した。

「これまでの2試合ほど良くなかった。交代は疲れていたし、まだチームメートと連携面を合わせるのに少し時間がかかるのでは。本田はクオリティーが高い選手ではあるけれど、今日は一歩後退した」

 両記者とも共通するのは「疲労」という点だ。たしかに後半は運動量が落ち、前半に比べると、プレーへの関与は少なくなった。チームに合流してまだ間もないにもかかわらず、12日、15日、19日と三連戦である。CSKAモスクワで最後に試合に出場してから約1ヶ月のブランクもあった。

 恐らく今後も、フル出場ではなくコンディションが整うまでは限定的な出場になるのではないだろうか。そしてまた今後の課題としてあげられるのは、少ない出場時間でいかにして違いを出していくかである。

 この日はベローナの巧みな守備の前にミラン全体が苦しんでいた。時にペナルティエリア内に6人が入り守ることもあったが、この先対戦するチームが同様の戦術でミランを苦しめることはあるだろう。

 引いた相手をどうこじ開けるか。セリエAのトップで戦っていくために求められることだ。不調のミランを救うためにも、本田に求められることは少なくない。

【了】

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