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ロナウドやベイルを凌ぐ賞賛の声。レアルファンが夢託す若き才能は“モウリーニョの遺産”

今季、レアル・マドリーを支える一人の若手選手がいる。ヘセ・ロドリゲス、21歳。きらびやかな選手が揃うチームにあって、怪我人の穴を埋め、ここぞというときに得点も決めている。レジェンド、ラウル超えも期待されている。

text by 山本美智子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Rafa Huerta

スペイン代表を熱望する声も

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モウリーニョが引き上げた期待の若手【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 レアル・マドリーが湧いている。クリスティアーノ・ロナウドやガレス・ベイルに熱狂しているわけではない。ファンが目を輝かせて賞賛を送っているのは、今月末に21歳を迎える若きホープ、ヘセ・ロドリゲスだ。

 古くはバレロン、現在ではシルバなどに代表されるテクニカルで美しいサッカーを伝統的に生み出してきたスペインのカナリア諸島出身だが、その才能は早くから開花し、14歳でマドリーのユース組織の門を叩いた。

 ヘセは、ジョゼ・モウリーニョの置き土産の一人だ。カスティージャ(マドリーB)でデビューした初年、17歳だったヘセにモウリーニョが目をつけ、トップチームがプレシーズンを行ったアメリカ遠征に帯同させた。

 とはいえ、今年の開幕時にヘセがこれだけ活躍するとは誰も想像していなかったし、マドリーとその周囲は、とりわけ、鳴り物入りでやってきたベイルを売るのに必死で、ヘセには殆ど目をくれていなかった。

 それが今では、ブラジルW杯にヘセをスペイン代表に召集するべきか否かといった論議が交わされるほどになった。マドリーから、スペイン代表に少しでも多く選手を輩出したいというファンの気持ちは、クラブのプロジェクトとは相反するだけに切実だ。

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