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「こんなくだらない所へ来るより、アーセナルの試合を観たかった」。フットボールを愛するロックンローラーたち

ロックとフットボール、他業種ではあるが、密接な関係にある。フットボール好きのロックミュージシャンは多く、中には熱狂的なファンもいる。

text by 海老沢純一 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Kenzaburo Matsuoka

リバプールのためにコンサートの開演を遅らせたコステロ

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港町リバプールではフットボールとロックが密接に絡み合う【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 赤盤と青盤。ビートルズが1973年に発表したベスト盤のレコードは、地元のフットボールクラブであるリバプールとエバートンのチームカラーをモデルにしたという。

 フットボールとロックンロールは、遠い存在のように見られがちであるが、実は密接な関係にあると感じる。ポール・マッカートニーはエバートンファンで、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターがリバプールファンなのは有名な話だ。

 やはりフットボールとロックンロールの本場・イギリスは根強い。パブロックの大御所エルヴィス・コステロも、リバプールの熱狂的なサポーター。2005年のチャンピオンズリーグ決勝において、ACミランに劇的な勝利を飾った日には、自身のコンサートが予定されていが、観戦するために開演時間を2時間も遅らせたほど。

 プレミアリーグの中継を見ていると、サポーター達がビートルズの名曲「ヘイ・ジュード」を熱唱している声が聴こえてくる。これは、2011-12シーズンに44年ぶりのリーグ制覇を果たしたマンチェスター・シティが試合後の表彰式で流したことによって定着。シティの44年前の優勝が67-68シーズンで、この「ヘイ・ジュード」が大ヒットしたのも1968年というつながりがある。

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