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複雑なルールを読み解けば移籍ネタの真偽も見えてくる。欧州各国リーグの外国人枠ルール

text by 海老沢純一 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Getty Images

ある意味無制限と言えるイタリアのルール

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無制限と言えるイタリアのルール【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 本田圭祐がACミランに移籍し、インテルの長友佑都とともに現在2人の日本人選手が所属するイタリア・セリエAは少し複雑。

 まず、EUに加えて欧州自由貿易連合(EFTA)の加盟国籍選手も外国人扱いされない。また、イタリアのクラブ間で移籍した外国籍選手も外国人扱いされない。例を挙げると、チェゼーナからインテルへ移籍した長友がこれに値する。

 そして、外国籍選手への制限は保有枠ではなく、獲得に際して科される。外国籍選手を保有していないクラブに関しては3人、1人保有しているクラブに関しては2人が無条件で獲得出来る。

 さらに、2人を保有している場合にも2人獲得できるが、2人目を獲得する際に外国籍選手1人を国外へ移籍させるか、契約を解除しなければならない。また、3人を保有している場合にも同様の条件で2人を獲得できるが、放出する選手の契約解除は認められない。

 ただし、前述したように保有枠に制限はないため、コツコツと補強を行えば全選手を外国籍選手にすることも可能となっている。

 なお、イタリア人女性と結婚したり、10年以上イタリアに居住することによってイタリア国籍が取得できる。これをクリアすれば、外国籍枠から除外される。

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