跳ね上がる金額、使途不明金、スカパーの撤退。W杯放映権料ビジネスの闇に迫る

W杯の放映権料は高騰し続けている。このままいけば、日本でW杯が見られなくなると懸念する声もある。放映権料ビジネスの裏側には一体何があるのか?

2014年03月21日(Fri)13時54分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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跳ね上がる放映権料

 形の上では前回の南アフリカ大会までと同じになった。昨年12月中旬に都内で行われた、W杯ブラジル大会の地上波放送局を決める抽選会。日本代表が登場するグループリーグはくじ引きの末、NHKがコートジボワールとの初戦、日本テレビがギリシャとの第2戦、テレビ朝日がコロンビアとの第3戦を中継する権利を獲得した。

 NHKが日本の初戦を中継することが慣例となっている中、2002年の日韓共催大会から4大会連続で日本戦の中継権を引き当てたテレビ朝日の関係者は特に喜びもひとしおだったはずだ。しかし、舞台裏ではこれまでにない危機感が漂っていた。

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W杯各大会の放映権料

 日韓共催大会以降、日本国内へ向けたW杯中継はNHKと民放連加盟各社で組織されるジャパンコンソーシアム(JC)が、2006年ドイツ大会からは衛星放送のスカパーJSATも加って放映権料を分担してきた。

 しかし、ブラジル大会で提示された放映権料は実に400億円。南アフリカ大会の250億円から一気に60%も高騰したことで、スカパーJSATと窓口である広告代理店の電通との交渉が合意に至らなかった。

 南アフリカ大会では、スカパーJSATが100億円を負担したとされる。ゆえに今回はJCだけでは放映権料を賄えないのでは、という憶測も流れたほどだ。

 最終的にはNHK衛星も含めて全64試合が中継されることとなり、ファンも胸をなでおろしたはずだが、日本が初出場を果たした1998年のフランス大会で、中継したNHKが支払った放映権料は6億円だった。なぜこうも跳ね上がってしまったのか。

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