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本田圭佑 10年前

伊紙が本田特集、収益と成績の二重メリットを紹介「大阪の王子は2人の社長を喜ばせる唯一の選手」

text by 編集部 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「とてもプロフェッショナルでミステリアスではなくなっている」

 1月、イタリアでの彼の冒険はとてもいいスタートを切った。コッパ・イタリアのスペツィア戦ではゴールを決めた。その後、“赤と黒”のサムライは、セードルフによって右サイドに置かれ自らを見失った。

『哲学は違うが、監督の意図に適応したい』とガゼッタ紙に圭佑は語った。100メートルの走者でもなく、デ・ヨングのような戦いの戦士でもないが、とてもプロフェッショナルだ。練習でも試合でも。このポジションをこなして、ミステリアスではなくなってきたので、昨日のように、より攻撃に参加できるようになる。

 この日本人がゴールをもたらした。このスタジアムでのゴールは、日本人として最初の選手、(ジェノアにかつて在籍したカズ)三浦を思い出させる。運命の証と言える。ボールがネットに吸い込まれた瞬間の数秒のトランス(昏睡)。本当のゴールかほとんど気がつかないような瞬間を経て、セードルフの方に行って抱き合った。

 セリエAで初ゴールに指揮官に捧げる理由は明らかだ。移籍市場が鎖を解き放した。ターラブとラミは2月のサンプドリア戦で、そして本田は昨夜で輝いた。すべて1月の移籍で来た選手だ。

 信頼に応えようと、活躍しようと全力を尽くす選手でもある。圭佑とアデル(・ターラブ)は昨日のキーマンだった。全く違うタイプの2人は、一緒にプレーできるとは思えないかもしれないが、重要なことはピッチで同じ言語で表現することだ

 チームも3連勝となり、ネガティブキャンペーン続きだったACミランと、その補強の目玉だった本田に対する風向きも確かに変わってきた。あとは「大阪の王子」が周囲との連携を高め、どこまで活躍できるか。それが来季以降の本田自身の立ち位置を一層強固なものとするのだろう。

【了】

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