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バルサ移籍禁止通達、クラブは裏の企みを確信。韓国サッカー協会の不可解な動きと疑問点多いFIFAからの処分

text by 山本美智子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

日本のサッカー選手の未来にも大きく関わる問題に

 そうかと思えば、FIFA側のミスとしか思えない点もある。規約違反があったと示された10人の選手のうちの一人、ギニア国籍のアブドゥ君は、3歳からバルセロナに住んでおり、地元のサッカークラブでプレーしたのをバルセロナがスカウトしたという非常に良くあるケースだったにもかかわらず、そのリストに名前を出されたのである。

 バルセロナには2年間在籍し、現在は65キロ離れたクラブでプレーしているが、父親は法的に労働しているギニア人であり、何も子どもをサッカー選手に育てるためにスペインに来たわけではない。現在、アブドゥ君の所属するサッカークラブの法務を通してFIFAを法的に糾弾している。

 その他にも、同い年で同じ出身地でマシアにいても、バスケットの選手であればプレーする権利が協会から与えられ、サッカーの場合は権利が剥奪されるなど同じFIFAでもスポーツによって対応が変わっている。もしも、本当に「未成年の保護」を目的にしているのなら、それはサッカーだけに限られる必要はないのではないのか。

 今回の件は、余りにも不可解なことが多過ぎる。この件が本当に掘り下げられるのか、それともかつてのチェルシーやローマのように控訴の結果、何事もなかったかのように終わるのか。

 判決は日本のサッカー選手の未来にも、大きく関わってくる問題だ。たとえ些細な決定であれ、その動向から目を離すことはできない。

【了】

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