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日本代表 10年前

ブラジルへ向かう“もう一つの日本代表”。西村雄一レフェリーが挑むベテランとしてのW杯

2010年南アフリカW杯に続いて審判団に選出された西村雄一主審。前回の経験を糧に『表現力』を手に入れ、ワンランク上のレフェリングに到達。“経験のあるFIFAレフェリー”として世界中が注目するビッグマッチへの割り当ても期待される。

text by 石井紘人 photo by Asuka Kudo / FootballChannel

ブラジルへ発った西村主審、相樂副審、名木副審の『チーム西村』

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西村雄一主審【写真:工藤明日香/フットボールチャンネル】

 ザッケローニ監督率いる日本代表がブラジルW杯に向けて日本を出発した翌日、もう一つの日本代表が羽田を発った。西村雄一主審、相樂亨副審、名木利幸副審の3人で構成される『チーム西村』だ。

 名木氏は今回が初のW杯となるが、西村氏と相樂氏は前回の南アフリカW杯にも選出されている。4年という時を経て臨む今大会において、チーム西村のFIFA(国際サッカー連盟)での立ち位置は大きく変わったように感じる。

「南アフリカW杯へ臨むにあたり、相樂と立てたベンチマーク(目標値)はロベルト(ロゼッティ)、ハワード(ウェブ)、(ホルヘ)ラリオンダ、(ベニート)アルチュンディア。彼らと遜色ないレベルに持っていかなければいけない。そこを自分のターゲットにしました」(西村氏・2011年プロフェッショナルレフェリー合宿より)

 UEFAチャンピオンズリーグやコパ・アメリカなど、W杯クラスのビッグマッチの経験がない西村氏と相樂氏は、南アフリカW杯ではチャレンジャーという立ち位置だった。だからこそ、世界のトップレフェリーたちとの合宿では、コミュニケーションをとり、研究もした。

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