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本田が語った危機感と南アの教訓「失点の雰囲気ある。前回はピンチを阻止する一歩がしっかり出た」

ザンビア戦で3失点。勝利こそすれ、守備への危機感は選手たちにある。本田もその一人。前回を知る男は活かすべき教訓として、南アでなぜ失点が少なかったか語った。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「もっといいパフォーマンスを出せるよってところを見せていきたい」

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ザンビア戦で2得点をマークした本田【写真:Getty Images】

 5月24日に日本代表に合流した本田圭佑だったが、良くない状態が続いている。5月27日のキプロス戦、6月2日のコスタリカ戦・6日のザンビア戦の3試合を消化しても、ピーク時の体のキレやボールキープ力、得点へのダイナミックさは戻り切っていないようだ。

「(本田選手が大丈夫かという声が上がっている?)それを言っている人は僕に何を求めているかってことがすごく高いんでしょうから、そういう人には大会が終わってまた感謝したいなと思う。

 逆にこれでよしとしている人には、本田圭佑はこれ以上、もっといいパフォーマンスを出せるよってところを見せていきたい。どちらに対しても、いい意味でサプライズを起こせるといいと思います」

 本田はザンビア戦後、いかにも彼らしい言い回しで不調説を一蹴した。こうした強気の姿勢を見せるのも、本人の中で「自分はつねに前進している」という自信があるからだろう。

「自分自身、つねに進化していると思っているし、ヒザをケガしたときに限っても、後退した覚えは一度もない。ただ、自分の得点というところで言えば、確かに伴っていないので、そこはしっかりと受けとめたい。

 もちろん自分の得点を最優先に考えているわけではないので、1つ得点に絡んだプレーがあって、その中で自分が結果を出す。そういうところを徐々に高めていけたらと。その感覚は日に日に代表に合流してからよくなっているので、手応えとしては感じていますし、さらに上がっていくと思います」

 コスタリカ戦後のメディア対応で語っていた通り、本田はザンビア戦で実際に2点をマークした。1つはPKだったが、もう1つは森重真人の鋭いクロスに猛然とゴール前に飛び込んだ。相手も疲労から足が止まりかけていた時間帯ではあったが、一瞬のスキを見逃さない本田の凄味の一端は確かに伺えた。

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