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イタリアメディアが見た日本。「事実上敗退」「スピードが単調で遅い」と厳しい評価。ザック戦術にも苦言「人は替えても戦術」

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

「スピードが単調で遅く、これならギリシャは簡単にゾーンを固めてしまう」

 解説を担当したのは、コートジボワール戦と同様にダリオ・マルコリン氏。「攻撃の際、大久保か岡崎は常に大迫と同じ高さまでに詰めていた。ザッケローニ監督が攻撃的に行こうとメッセージを込めて送り出した様子が分かる」と攻撃の意思を褒め、前半終了の時点で「ギリシャは消極的。勝ち抜こうというチャレンジは日本の方が多くしていた印象だった」と語っていた。

 だが、後半についてのコメント当然渋く、彼は日本の組み立て方にも疑問を呈していた。「ツータッチでパスを回すのはいい。ただそのスピードが単調で遅く、これならギリシャは簡単にゾーンを固めてしまう。もっとFWがスペースへと動き、縦に速いボールを引き出す工夫が必要だった」

 そしてさらに、「固められた組織を破るにはやはり仕掛けて行かなければならない。あれだけ引かれると簡単な話ではないのだが、チャンスは生まれない。その意味で香川は切り札として使われたが、期待には答えられていなかった」とコメントしていた。

 またマルコリン氏はザッケローニの采配についても「相手が一人少ないので、中盤やDFを削りFWの枚数を増やすかと思ったが、人は替えても戦術は一緒だった」と呈していた。

 なお、ガゼッタ・デッロ・スポルト、コリエレ・デッロ・スポルト両紙による日本の選手評点は以下の通り。

【ガゼッタ・デッロ・スポルト】
川島7、内田7、吉田6、今野6、長友6、長谷部5.5(遠藤6)、山口5.5、大久保6、本田6、岡崎5.5、大迫6(香川6)、ザッケローニ5.5

【コリエレ・デッロ・スポルト】
川島6.5、内田6、吉田5.5、今野5.5、長友6、長谷部5.5(遠藤6)、山口5.5、大久保6、本田6、岡崎5.5、大迫6(香川5.5)、ザッケローニ6

【了】

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