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イタリアメディアが見た日本。「一対一で仕掛けない」「シュートで全ての限界を晒した」

本田圭佑と長友佑都がプレーし、アルベルト・ザッケローニ監督が生まれた国、イタリアのメディアが日本対コロンビアを分析。過去2戦同様、厳しい評価が並んだ。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

「低評価を免れる事が出来る数少ない選手は本田」

イタリアメディアが見た日本。「一対一で仕掛けない」「シュートで全ての限界を晒した」
本田圭佑【写真:Getty Images】

「印象は、ギリシャ戦の時と全く同じに見える。つまり日本の選手のパス回しは2タッチで時間が掛かってしまうし、誰も裏へ走ろうともしないから、コロンビアのDFは簡単に戻れてラインを整えることが出来てしまうのだ。しかも一対一で仕掛けようとしないものだから、なおさら相手は崩れない」

 衛星放送SKYで日本vsコロンビア戦の解説を務めていたダリオ・マルコリン氏は、コートジボアール戦、ギリシャ戦と同様の技術・戦術批判を展開していた。パスサッカーを標榜しながら、縦への早い意識がないので相手の守備組織を崩せない図式は全く一緒。支配率などのスタッツではコロンビアを凌駕していたという日本だが、肝心な部分の様子は変わっていなかったということが分かる。

 そんな試合は、攻撃に人数を掛けるも敵を崩しきれない日本に対し、コロンビアが効率よくカウンターを繰り出して勝利した。そしてその翌日、ガゼッタ・デッロ・スポルトは「ザッケローニも敗退」と、同じくグループリーグ敗退が決まった母国の代表になぞらえて報道。マッチレポートの欄では以下のように総括されていた。

「ザックのチームは前半、岡崎のヘディングシュートによる素晴らしいゴールで同点に追いついた。だが最後には崩壊。その中で低評価を免れる事が出来る数少ない選手は本田であり、彼は勇気を持ってあらゆるボールに食らい付いていた。

 ミランのトレクアルティスタは、ザッケローニを助けようと最後まで頑張っていた選手の一人。だが十分ではなかった。ザッケローニと選手たちにとって、後悔はギリシャが2位通過を決めたことだろう。彼らにとっては、決して攻略不可能な相手ではなかったはずだ」

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