意外と知られていない審判の常識。「エリア内は厳しく」「PKの帳尻合わせ」は正しいのか?

レフェリング一つで試合の流れは大きく変わってしまうこともある。それがビッグマッチだと大きな批判を生むことも。だが、その批判は正しいのだろうか? 日本サッカー協会前審判委員長を務めた松崎康弘氏の著書『ポジティブ・レフェリング ファウルが減る! ゲームがおもしろくなる! 驚きのサッカー審判術』から読み解く。

2014年07月10日(Thu)7時00分配信

text by 編集部 photo Getty Images
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西村主審に批判の声があがるが…

 W杯開幕戦ブラジル対クロアチアの西村雄一主審のPKの判定が、いまもサッカーファンの居酒屋談義でホットな話題となっている。

意外と知られていない審判の常識。「エリア内は厳しく」「PKの帳尻合わせ」は正しいのか?
W杯開幕戦ブラジル対クロアチアの西村雄一主審のPKの判定が、いまもサッカーファンの居酒屋談義でホットな話題となっている【写真:Getty Images】

「ペナルティーエリア内では少々のファウルには笛を吹かないのがサッカーの常識でしょ。だからあのくらいのプレーでPKをとっちゃいけないんだよ」とサッカー経験者がとくとくとして語る。

 別のサッカー通が話を続ける。「後半にブラジルのGKとクロアチアのアタッカーがせり合った微妙な場面があったでしょ。西村さんはあれをキーパーチャージとしたけど、GKのファウルとしてPKにしてしまえばよかったんだよ。そうすれば前半のPKとチャラになって、クロアチアの選手たちも怒らなかったのに……」

 さて、この2つの意見、ほんとうに正しいのだろうか。
 
 日本サッカー協会前審判委員長を務めた松崎康弘氏の著書『ポジティブ・レフェリング ファウルが減る! ゲームがおもしろくなる! 驚きのサッカー審判術』(発行:デコ)によれば、答えは“どちらも間違い”。

 ペナルティーエリアの内と外でファウルの基準は変わらない。競技規則の第14条ペナルティーキックにも次のようにだけ書かれている。

「直接フリーキックを与える10項目の反則のひとつを、自分のペナルティーエリアの中でボールがインプレー中に犯したとき、相手チームにペナルティーキックが与えられる」

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