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Jリーグ 10年前

初めての埼スタに奮い立った鹿島・DF昌子源。大先輩の相手エースに食らいつく

text by 青木務 photo by Asuka Kudo / Football Channel

この日得たものを次節の広島戦に活かせるか

 また、興梠の動きにピンポイントでパスを合わせる柏木も厄介な存在だった。

「やっぱり柏木さんがボールを持つと、どこでも合わせてくる。慎三さんの動きにピンポイントで狙ってくるので、あの2人のホットラインはすごく警戒しました」

 柏木と興梠に鹿島のディフェンスはかなり掻き回された。興梠がしっかりとボールを収められることで、周囲も思い切って走り込んでくる。柏木も何度もバイタルエリアに侵入した。前半44分には、興梠の落としを受けると巧みなターンから得意の左足でシュートを放っている。

 だが、多彩な攻撃を仕掛けてきた首位チームに対して1失点で抑えられたことは、鹿島にとってポジティブな要素とも言える。

「相手は3バックで特徴的な攻めをするので、(小笠原)満男さんと(柴崎)岳をディフェンスラインに吸収させたりした。こっちがカウンター気味に仕掛ける場面が多かったですけど、チャンスもありました。2点目を取られなかったのはチームとして良かったところじゃないかなと思います」

 次節は、勝点27で並ぶサンフレッチェ広島と対戦する。広島も3バックで戦うチームであり、ゴールを奪うための強力なホットラインを擁する。今回の浦和戦で得たものが、広島戦にも活かされるはずだ。

「広島も慎三さんのところに寿人さんで、似たようなタイプ。出し手には高萩さんや青山さんがいるので気をつけたい。今日やられたことをしっかり自分の中で修正したいなと思います」

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