フットボールチャンネル

Jリーグ 10年前

初めての埼スタに奮い立った鹿島・DF昌子源。大先輩の相手エースに食らいつく

text by 青木務 photo by Asuka Kudo / Football Channel

プロ30試合目、埼スタデビューを果たす

 昌子のJリーグデビュー戦は、2012年の3月だった。そこから一歩ずつ成長し、今シーズンついにセンターバックのレギュラーに定着。この浦和戦は自身にとって30試合目のリーグ戦の出場だった。昨年までは出場機会そのものが少なかった。そんな昌子にとって、埼玉スタジアム2002でのプレーはプロデビュー後初めてのことだ。この日、約4万人が入った埼スタの雰囲気をピッチで体感した。

「結構、圧倒されました。レッズのサポーターも素晴らしかったですし、どちらも応援してる中で鹿島のサポーターの声もしっかり聞こえました。すごくいい雰囲気の中でやれた。せっかくアウェイまで鹿島のサポーターが来てくれたので、勝利をプレゼントしたかったです」

 まだ21歳の昌子は、これから多くの経験を積んでいくことになる。まだまだ試合経験は少なく、安定感という部分では更なる上積みが求められる。試合後、マッチアップした興梠に対してこんなことも言っていた。

「僕よりランクの上の方なので、どんどんそういう方と戦っていって、僕もランク上げをしていきたい。慎三さんとやることは自分の中で大きな意味がある。成長できた試合だったんじゃないかなと」

 ハイレベルな戦いが選手を鍛える。首位・浦和の多彩な攻撃に立ち向かった昌子も、この試合で手応えと課題を得た。良い点も悪い点も全て吸収し糧にできれば、選手としてのランクも確実に上がっていくだろう。

【了】

関連リンク

拝啓、浦和レッズ様 そのレッズ愛、本物ですか?
サッカー好きほど知らない戦術の常識
一流フットボーラーがリアルに語る「個」の戦術論

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top