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55.3%が“No”。国民を分断したスコットランド独立問題。英国人記者が示した見解、そしてサッカーに及ぼす影響とは

イギリスからの独立問題が大きな話題を呼んだスコットランド。国民投票の結果、反対多数でイギリスへの残留が決定したが、仮に独立が成立していた場合、サッカーにどのような影響を及ぼしていたのだろうか?

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

反対多数で残留が決定。長期間に渡って続いた議論に終止符

 現地時間で金曜日の早朝、スコットランドの人口の大多数(55.3%)がイギリス空からの独立に反対する投票結果が発表された。

 イングランドとスコットランドは1707年5月1日に結合され、グレートブリテン議会が作られた。

 その関係は約300年続いたが、その間には多くの浮き沈みがあった。歴史研究家のティム・スタンリー氏は「イングランドとスコットランドは嫉妬深い兄弟のような関係で、激しい憤慨に満ちており、常に争いがあった」と示唆している。

 そして、2012年10月にスコットランドがイギリス(イングランドのほか、ウェールズと北アイルランドを含む)から独立するか否かの判断を下すための国民投票が行われることが決定した。

 審判の日は2014年9月18日の木曜日に決定した。英文でわずか6単語の質問に対して2つの選択肢が与えられる非常に簡単なものだ。

 Q スコットランドは独立国であるべきか?

 A1. Yes
 A2. No

 その議論は約520万人(投票権を持つのは約400万人)を分断し、「Yes」と「No」のキャンペーンは、スコットランド社会のあらゆる分野に持ち込まれた。もちろん、サッカースタジアムも含まれる。

 当然、“オールドファーム”クラブのレンジャーズとセルティックのサポーター達は、スタジアムで最も大きな声を挙げていた。

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