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日本代表 10年前

「しぶとく泥臭く守る覚悟」を植えつけるも、直面した宿敵・韓国の壁。五輪予選へ問われる手倉森監督の手腕

text by 元川悦子 photo by Getty Images

守備面では一定の評価も攻撃は思惑通りに行かず

「しぶとく泥臭く守る覚悟」を植えつけるも、直面した宿敵・韓国の壁。五輪予選へ問われる手倉森監督の手腕
仙台時代の手倉森監督はまさに負けないサッカーでチームを躍進させてきた【写真:Getty Images】

「試合内容はオマーンの時よりだいぶよくなってきている。しぶとく泥臭く守る覚悟がこの世代にはすごくついてきた。オマーンでは相手に蹴られたらはじき返すこともできなかった。キレイにサッカーをやりたいと思っていた。

 そんな連中が体を張って、顔面でもクリアするところは、世界へ打って出るに当たって強豪国でない日本にとっては大事なベースとなる部分だと思います。

 そういう割り切りでサッカーを進めた時、今度はどう柔軟に自分たちのリズムに持ってくるかは今後の課題。ただ、チームの進捗過程を考えると、まずは悪くても勝てるチームであればいい。点が取れないんだったら取らせない覚悟。それを見せられたのは非常に頼もしく思います」

 仙台時代の手倉森監督はまさに負けないサッカーでチームを躍進させてきた。この試合はPK負けしたが、内容的に劣る相手にも何とか食らいつく姿勢は確かに感じられた。

 その反面で、韓国相手にシュート3本に終わったのも事実。「攻撃のバリエーションが見せられると思う」と話した指揮官の思惑通りには行かなかった部分も多い。4強入りという最低ノルマも果たせていない。

 こうしたいい面、悪い面をいかに来年3月にも開催されるリオ五輪アジア1次予選へとつなげていくのか。南野拓実(C大阪)らU-19世代の選手抜擢も含め、まだまだチームは改革が必要だ。

【了】

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