チェルシーでは短命。安定感求めるシャルケに適任なのか?
「反対」の立場に立ったフリードリッヒ氏は「イェンス・ケラーの解任は既に長く多くのシャルカーが望んでいた」としながらも、今回の交代劇を「不意打ちである」と記している。先のビルト紙も「奇襲」という意味合いでグアルディオラの名を出した。
そして主な反対の理由を、チェルシーではたった「痩せた8ヶ月」の指揮であったこと、チャンピオンズリーグを制した同じ年にチェルシーを解任されたこと、とした。同氏は次のように書いている。
「ヘルトは彼にシャルケで何を望んでいるのか? まさしく、安定性である。だから、ディ・マッテオはリスキーな選択なのだ」
一方の「賛成」の立場を取るブースマン氏も、「ロベルトとは誰だ? というのが私の最初の反応である」と書き出して、「FCチェルシーで2012年にチャンピオンズリーグを制しただけ」と手厳しい。「反感を起こさせるアンチフットボールの擁護者」とまで記している。
では何を持って賛成なのかというと、公式会見での「第一印象が強かった」という、ただそれだけの理由である。要するにブースマン氏も「反対」の立場なのだが、コーナーのためにあえて「賛成」の側に立ったのだろう。9日付のキッカー紙でもティモ・ミュラー氏が「ディ・マッテオはヘルトのリスキーな判断である」としている。
まず「安定性」を求めるヘルトSDとすれば、ビラス・ボアスの下で不振に陥ったチェルシーを暫定監督として立て直し、チャンピオンズリーグを制したことを評価したのだろうが、メディアとすればどこか一発屋のイメージが拭えないようだ。
チェルシー時代と同様に暫定的な措置ならともかく、シャルケとは2017年6月30日までというおよそ3年に渡る長期契約となっていることも、不安の要因となっているようである。