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“マネーボール”的プレミア最高クラブはアーセナル! MLB敏腕GMビリー・ビーン氏が称賛

ブラッド・ピット主演の2011年公開の映画『マネーボール』(マイケル・ルイス著)で日本でも有名になった元MLB(メジャーリーグベースボール)の選手で、現在はオークランド・アスレチックスでGMを務めるビリー・ビーン氏が、プレミアリーグで最も卓越した運営をしているクラブにアーセナルを挙げた。18日の英紙『ガーディアン』が報じた。

“マネーボール”的プレミア最高クラブはアーセナル! MLB敏腕GMビリー・ビーン氏が称賛
GMを務めるビリー・ビーン氏がプレミアリーグで最も卓越した運営をしているクラブにアーセナルを挙げた

 ブラッド・ピット主演の2011年公開の映画『マネーボール』(マイケル・ルイス著)で日本でも有名になった元MLB(メジャーリーグベースボール)の選手で、現在はオークランド・アスレチックスでGMを務めるビリー・ビーン氏が、プレミアリーグで最も卓越した運営をしているクラブにアーセナルを挙げた。18日の英紙『ガーディアン』が報じた。

 マネーボールは、ビリー・ビーンGMがセイバーメトリクスと呼ばれる独自の手法を用いてMLBの弱小球団オークランド・アスレチックスを強豪チームを作り上げていく様子を描いた2003年のベストセラー作品だ。

 セイバーメトリクスとは、データを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法で、ビーン氏は記録を用いて過小評価されている選手たちを低コストで集め、チームを組織した。

 ビーン氏はガーディアンに対し、次のように語っている。

「チーム運営はビジネスであり、ビジネスが上手くいくほど、実際のプレーやチーム運営も上手くいく。そうした意味で私はアーセナルが好きだ。仮に私がサッカーチームの株を買うとするなら、アーセナルがそのチームだ。彼らは収益を出しており、成功も築いているし、負債も返済している。最終的に現代スポーツ界において、それこそが長期構想で成功を見据えた最良の体制だということだ」

 さらに、ビーン氏はプレミアリーグについて、「私は試合をライブで見られない時は録画している。結果を知っていても録画は見るし、サッカーは魅力的なスポーツで大好きだ。ビジネスとして見るのも大好きだし、いろいろなことを学んでいる」と、刺激を受けている事も明言。

 一方で、プレミアリーグの性急な監督交代の傾向に関しては、「毎年、3分の1~半数の監督がクラブを去っており、これはチーム運営にとっては厳しい。古いことわざにもあるように、計画が邪魔されない事こそが成功に繋がる」と、警鐘を鳴らしている。

 プレミアリーグでもMLBのように財力のあるクラブと貧困クラブの間に格差が広がっており、スター選手はことごとく金満クラブへ引き抜かれる状況が続いているが、ビーン氏のように効率的かつ健全なチーム運営を行うクラブが続出すればサッカー界も活性化することだろう。

【了】

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