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「やりますよ」。大久保嘉人、J1史上初の2年連続単独得点王に手応え

text by いしかわ ごう photo by Getty Images

「やりますよ」。大久保嘉人、J1史上初の2年連続単独得点王に手応え
第33節終了時点で、得点王争いのトップに立っているのは大久保嘉人【写真:Getty Images】

 今節で最終節を迎えるJ1リーグ。優勝争いとともに得点王争いも最終章を迎えている。

 第33節終了時の現在、トップに立っているのは川崎フロンターレの大久保嘉人。昨シーズン26得点で初のJ1得点王に輝いたストライカーは、前節8試合ぶりにゴールを加算。J1史上初となる、単独での2年連続得点王に王手をかけて最終節に臨む。

 長かったシーズンの最終戦を前に、「やっと終わりますね」と本人も一言。自身にとって初経験となるACLだけではなく、6月のブラジルワールドカップにも日本代表にサプライズ選出されるなど、フル稼働で過ごした一年になった。

 得点ランクトップとはいえ、昨シーズンの26得点に比べると、今シーズンは現在16得点。まだ1試合を残しているとはいえ、10得点もの開きがある。

「去年の最後は、試合中に前にずっといても何本でもシュートを打てた。でも今年はそうではなかった。徐々にケガ人が増えて来て、それでチームも少し落ちてしまった。いろいろありましたね。チームとしては良い勉強になったと思う」と、振り返る。

 大島僚太の世代別代表による長期離脱や中村憲剛の故障などで中盤の構成が揃わないと、大久保自身が中盤に下がってゲームの組み立てに苦心することを余儀なくされた。昨シーズンより、得点を奪う仕事に専念できなかったことがそのまま数字に現れている。

 ただ、その問題もこの終盤で解消されつつある。今週の紅白戦でも、前節アシストをあげた森谷賢太郎の存在をあげて、手応えを口にする。

「賢太郎が自由にやっているし、今日も久々にボールが回った。あいつ一人が入るだけで全然違う。みんながボールを受けたがっていたし、縦にパスを入れて、そこでみんなが絡むというプレーができていた。すごい楽やったし、久々に楽しかった」

 15得点で2位のサガン鳥栖・豊田陽平、14得点で3位のヴィッセル神戸・マルキーニョスと肉薄されて迎える最終節。相手は自身の古巣・ヴィッセル神戸。

「自分が点を取れば、(得点ランクを)引っくり返されることはないと思っている。ハットトリックでもされない限りね。でも何が起こるかはわからないから……やりますよ」

 史上初となる2年連続単独得点王、誕生なるか。

【了】

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