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岡山湯郷、急造GK奮闘も皇后杯敗退。背番号は手書き、その理由とは

ベガルタ仙台レディース対岡山湯郷Belleの試合で本来DFの選手がGKとして先発出場した。珍しい事態だが、日本女子サッカー界でフィールドプレーヤーがGKを務めるのはこれが初めてというわけではない。今回のケースの背景を三つの理由から探る。

text by 編集部

本職DFの選手がGKとして先発出場

岡山湯郷、急増GK奮闘も皇后杯敗退。背番号は手書き、その理由とは
急きょGKとして先発した谷口きくみ(岡山湯郷Belle公式HPより)

 サッカーの試合において、交代枠を使い切った後にGKが退場し、フィールドプレーヤーが急増GKとして出場するという場面はよくあることだ。しかし、試合開始から本職がGKでない選手がゴールを守ることはほとんどない。

 しかし、21日に行われた皇后杯準々決勝のベガルタ仙台レディース対岡山湯郷Belleの一戦でそれは起こった。

 仙台L戦の先発メンバーの中に本来正GKを務める福元美穂の名前はなく、本職はDFの谷口きくみがGKとして登録されていた。

 試合は終始仙台Lのペースで進み、放ったシュートは驚異の44本。対する岡山湯郷が最初のシュートを放ったのは後半アディショナルタイム。2本目のシュートで1点を決めたものの、最終スコアは6-1と圧倒されてしまった。

 ではなぜこんなことが起こったのだろうか。これにはいくつかの理由がある。

 まず一つ目は皇后杯の選手登録に関する規定によるものだ。シーズン後半戦、岡山湯郷Belleには控えGKがいた。日本体育大学から10月に補強した青柳麻理鈴だ。しかし、皇后杯には登録されていなかったため、青柳はベンチ入りすらすることができない。

 よって皇后杯の選手登録で岡山湯郷のGKは1人になってしまった。しかも一度登録してしまうと追加登録はできない。

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