フットボールチャンネル

セリエA 9年前

【海外メディアはこう見た】ローマ対ラツィオ

セリエA第18節"ローマダービー"が現地時間の11日に行なわれた。白熱した一戦をフットボールチャンネルのマッチレポート、世界各国のメディアや記者たちの意見、、クラブ公式SNSとともに振り返ろう。

text by Keiske Horie photo by Getty Images

【外国人記者はこう見た】ローマ対ラツィオ
ゴール裏のティフォージたちと共に写真を撮るフランチェスコ・トッティ【写真:Getty Images】

 イタリア・セリエA第18節が現地時間の11日行なわれ、ローマはホームでラツィオとのローマダービーを戦った。

 ローマはアフリカネーションズカップで欠くジェルビーニョの代わりに、フアン・マヌエル・イトゥルベが先発出場。一方のラツィオは絶好調のフェリペ・アンデルソンとアントニオ・カンドレーバがコンビを組む。  両チームのスターティングメンバーは以下。

ローマ(4-3-3)
GK:モルガン・デ・サンクティス
DF:マイコン、コンスタンティノス・マノラス、ダビデ・アストーリ、ホセ・ホレバス
MF:ミラレム・ピャニッチ、ダニエレ・デ・ロッシ、ラジャ・ナインゴラン
FW:アレッサンドロ・フロレンツィ、フランチェスコ・トッティ、ファン・マヌエル・イトゥルベ

ラツィオ(4-3-3)
GK:フェデリコ・マルケッティ
DF:ドゥシャン・バスタ、スレファン・デフライ、ロリク・サナ、シュテファン・ラドゥ
MF:マルコ・パローロ、ルーカス・ビグリア、ステーファノ・マウリ
FW:アントニオ・カンドレーバ、フィリプ・ジョルジェビッチ、フェリペ・アンデルソン

 試合前には、両チーム素晴らしいコレオグラフィーを見せる。

 ローマはトッティを始めとした歴代レジェンドの似顔絵をコレオに。横断幕には「ローマのキャプテン、バンディエーラはローマの息子達。お前らにはない、オレ達の誇りだ!」と、ローマ出身選手が少ないラツィオを挑発。

 こちらはラツィオファンのコレオグラフィー。

 序盤は両チームともに相手の出方を伺う展開となる。

 ラツィオはユニフォーム胸部に「JeSuisCharlie」とマーキング。フランス・パリで起きた風刺週刊紙シャルリー・エブド本社襲撃事件に対する哀悼の意を表した。

 最初にチャンスを生み出したのはラツィオ。11分にサイドチェンジからカンドレーバが左サイドを駆け上がると、中に切り返して強烈なシュートを放つ。これはわずかにゴール右にそれた。

 対するローマはイトゥルベが個人技をみせる。左サイドでボールを受けるとバスタとアンデルソンの間をドリブル突破。アンデルソンがたまらず足をかけ、イエローカードとなる。

 すると、先制したのはラツィオ。25分、センターライン付近でナインゴランからボールを奪ったアンデルソンが左サイドでボールを運ぶと中に走りこんだマウリへ完璧なクロスを送る。これを確実に流し込んだ。

 パオロ・バンディーニ記者「ローマダービーを観なければ、スターの誕生を見逃すことになるだろう」

 その後もアンデルソンが止まらない。29分にはゴール前でボールを受けると、素早いタイミングでミドルシュート。これがゴール右隅に突き刺さりラツィオが2-0とリードを広げる。

 ジェイムス・ホーンキャッスル記者「アンデルソンはラツィオの直近5試合で10ゴールに関与している。5ゴール5アシストだ。ミハイロビッチ監督は月曜日に言った。彼はクリスティアーノ・ロナウドのようだ―と」

 31分には、ダービーらしい小競り合いが繰り広げられる。イトゥルベとマウリが口論となり、両選手が警告を受ける。

 ラツィオが2点リードで前半を終える。 前半の各選手のパフォーマンス採点がこちら。

 後半に入るとローマはナインゴランとフロレンツィに替えて、ケビン・ストロートマンとアデム・リャイッチを投入。

 すると、この交代がいきなり実を結ぶ。48分にストロートマンが左サイドでボールを受けると、大外のトッティに絶妙なクロスを放つ。これを冷静にゴールに流し込み、ローマが一点を返す。

 それでもラツィオはローマにペースを明け渡さない。58分にはバスタのクロスにジョルジェビッチがボレーで合わせるも、これはポストに阻まれる。

 しかし、やはりこの男は役者が違った。63分、左サイドからホレバスがクロスを上げるとトッティがジャンピングボレー。ドッピエッタで同点に迫る。さらに、ゴール後のパフォーマンスでセルフィーを撮るサービスつき。

 試合終了間際、ラツィオに勝ち越しのチャンスが訪れる。マイコンのパスミスを奪ったカンドレーバがクロスを放つと、こぼれ球が途中出場のミロスラフ・クローゼのもとに。これをシュートするも、デ・サンクティスがなんとか防いだ。

 ジェイムス・ホーンキャッスル記者が主審の判定に苦言を呈する。

「アストーリはちょっとした悪夢の中にいるね。アンデルソンは軽いファウルでイエローをもらったのに、なぜ彼はイエローじゃないのだろうか?」

 結局、試合は2-2で終了。白熱のローマダービーは両者痛み分けとなった。これでローマは暫定でユベントスと勝点40で並んだ。一方のラツィオは暫定3位をキープしている。

 サッカー分析メディア『WhoScored』の選ぶマン・オブ・ザ・マッチはフランチェスコ・トッティ。2ゴール、シュート3本、2本のドリブル成功、1回のタックル成功。

 両チーム監督の試合終了後コメント。ローマのルディ・ガルシア監督は「トッティは天才だ」とキャプテンを称賛。ラツィオのステーファノ・ピオーリ監督は「素晴らしいダービーだった」とゲームに満足。

 試合を終えたトッティ。「今夜はナポリを応援しようか」と、首位ユベントスの敗北に期待。

 こちらはラツィオのマウリのコメント。

「このプレーを続けていかなければいけない。我々は正しい道を進んでいる」

 白熱したローマダービーのスタッツがこちら。

 最後に……

【了】

フットボールチャンネルfacebookはこちら→
フットボールチャンネルTwitterはこちら→

KANZENからのお知らせ

scroll top