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FC岐阜社長が衝撃告白。難病発症をクラブHPで公表

text by 編集部 photo by Getty Images

FC岐阜社長が衝撃告白。難病発症をクラブHPで公表
FC岐阜の恩田聖敬社長が難病発症を告白【写真:Getty Images】

 FC岐阜は30日、クラブ公式HP上で「代表取締役社長からFC岐阜に関わるみなさまへ」と題したリリースを公開した。

 その中で恩田聖敬社長は、自身が筋委縮性側索硬化症(以下、ALS)を発症していることを公表した。

 ALSとは現在医療では、効果的な治療法のない難病で、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下を引き起こす神経変性疾患。極めて進行が速く、徐々に体を思うように動かせなくなり、患者の半数ほどが発症後3年から5年で呼吸筋すら動かせない状態になると言われている。

 昨年「ALSアイスバケツチャレンジ」の流行でその名を知る人が増えた病気で、1年に人口10万人あたり1人か2人程度発症するとされている。

 恩田社長はそれでも「私の境遇は、決して運が悪いわけではない」と語り、「全国に50余名しかいないJクラブの社長の一人として、お客様の喜ぶ姿や、『ありがとう』の声に接することが出来るこの職務は、私の天職だと感じているから」と理由を説明。

 また、昨年社長に就任し、1シーズンを戦ったことで「サッカーに対して門外漢であった私ですが、昨シーズンを通してスポーツの持つ可能性、そこに関わるみなさまの熱さに強く魅せられ何度も背中を押してもらえました」と、地元である岐阜への熱い想いが芽生えたことを明かした。

「このALSという病気は、身体は動かなくなるが、命までは取られない感覚、知覚、意思、判断にも影響はなく、私は、『わたし』のままでいられるならば、今まで通り社長業を続けられる限りは続けて、『ぎふ』のために働きたい」と述べ、今後もこれまで通り社長業務を続けていく意向を示している。

 さらに「私の夢は、FC岐阜が岐阜県民にとってなくてはならないチームになることです」とクラブや地元への想いを語り、「ぜひ、みなさまも一緒に『ぎふを元気に!ぎふをひとつに!』を合言葉に、共に進み、共に戦い、ぎふがもっと元気になるように盛り上げていきましょう」と締めくくった。

 恩田社長は現在36歳。就任から約1年が経過し、2シーズン目を迎える。昨季はなかなか結果が出ずに苦しんだ岐阜だが、社長の想いも胸に、さらにひとまわり強くなって新シーズン開幕に備える。

【了】

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