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「ドルトムントに赤信号」。無得点ドローで最下位転落。それでもクロップは「良い初めの一歩」

ブンデスリーガ後期の初戦、ドルトムントはレバークーゼンとアウェイで引き分けに終わり、最下位に転落した。しかし、ユルゲン・クロップ監督は一定の満足感を示した。残留争いを勝ち抜き、来季も1部に名を連ねることができるだろうか。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「満足している。順位は重要ではない」

「ドルトムントに赤信号」。無得点ドローで最下位転落。それでもクロップは「良い初めの一歩」
公式戦のデビューを飾ったカンプル【写真:Getty Images】

「勝ち点1、しかし最下位!にもかかわらずクロップは喜ぶ」と大きく見出しを付けたのは、2015年2月1日付の独大衆紙ビルト日曜版である。

 同紙は、1月30日のボルフスブルクがバイエルンに4-1のスコアで快勝した試合を「ボルフスブルクは新しいドルトムント」として大きく取り上げた。それでも31日のドルトムントがレバークーゼンと0-0で終えて順位を最下位とした試合を、ブンデスリーガ第18節の「マッチ・オブ・ザ・デー」としている。

 ビルト日曜版としては、今季これまで無敗の王者の初めての黒星よりも、ドルトムントの残留争いが依然としてセンセーショナルな話題のようだ。

 ビルト日曜版はドルトムントと引き分けたレバークーゼンを「チャンピオンズリーグの候補者として失望させる」と記している。一方、ドルトムントについては、「勝ち点1にもかかわらず18位―しかしクロップは喜ぶ!」として、指揮官の様子を最下位の状況にはそぐわないとでも言うように注目した。

 クロップはビルト日曜版に対して「パーフェクトではなかったが、良い初めの一歩だった。相手と後半戦の初戦ということで私は満足している。順位は重要ではない」と述べて、また「我々は18位に慣れるべきではない―しかしそれは今日、私にとってはどうでもよいよ」とした。

 他にビルト日曜版が注目したのは、ドルトムントのパス精度の低さと、公式戦のデビューを飾ったカンプルである。

 同紙によれば、対レバークーゼン戦のミスパス率54%は1999年にデータ集計を始めて以来の高い数値ということだが、これに対してクロップは「明らかに不正確さがあったが、私は完璧ではなくて安定を求めたのだ」とコメントを残した。

 またビルト日曜版はカンプルについて「新参者は良いデビューを飾った」として一定の評価を与えている。

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