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完全無欠ではなかったバイエルン。“ペップを破った”ヴォルフスブルクの3つの戦略

ブンデスリーガ後期の初戦、首位バイエルンは2位ヴォルフスブルクに1-4で敗れた。昨季のCL準決勝レアル・マドリー戦と同様にカウンターに沈む結果となったが、ヴォルフスブルクが王者を相手にとった3つの戦略とは?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

執拗な守備と速攻に苦しむ

完全無欠ではなかったバイエルン。“ペップを破った”ヴォルフスブルクの3つの戦略
ジョゼップ・グアルディオラ監督【写真:Getty Images】

 悪夢が蘇った。まるで昨季のチャンピオンズリーグ、準決勝のレアル・マドリー戦のようだった。

 2015年1月30日、ブンデスリーガの後半戦は、首位と2位の直接対決で幕を開ける。これまで無敗のバイエルンは、ボルフスクブルクとアウェイで戦う。

 両チームのスターティング・メンバーは次のとおり。

【バイエルン】監督:グアルディオラ 布陣:4-1-4-1
【GK】ノイアー【DF】右SBローデ、右CBボアテング、左CBダンテ、左SBベルナト【MF】ボランチにアロンソ、2列目は右からロッベン、シュバインシュタイガー、アラバ、ミュラー【FW】レバンドフスキ

【ヴォルフスブルク】監督:ヘッキング 布陣:4-2-3-1
【GK】ベナーリオ【DF】右SBビリージャ、右CBナウド、左CBクノッへ、左SBロドリゲス【MF】ボランチにグスタボ、アーノルド、2列目は右からペリシッチ、デ・ブルイネ、カリギウリ【FW】ドスト

 試合は3分、早くも動く。ミュラーが左サイドの深い位置から、ペナルティエリア手前中央のシュバインシュタイガーに戻したところを、グスタボがカット。そのボールをアーノルドが、右サイドを駆け上がったカリギウリに素早く繋ぐ。

 カリギウリはセンターラインを超えると、直ぐさまボアテングの後ろのスペースへとグラウンダーでクロスを入れる。走り込んだデ・ブルイネは、さらに左へと回して、これをドストがきっちりと決めた。ヴォルフスブルクが先制に成功する。

 この先制点に象徴されるように、結果的にバイエルンはヴォルフスブルクの執拗なディフェンスと速攻に苦しみ、沈むこととなった。試合後のスコアは4-1でヴォルフスブルクの完勝である。

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