多彩な攻撃が可能となったドルトムント
ボルシア・ドルトムントが波に乗っている。ブンデスリーガに目を向けると、2月7日の第20節フライブルク戦を3-0で快勝したのを皮切りに、13日マインツ戦4-2、20日シュトゥットガルト戦3-2、そして28日シャルケ戦を3-0として4連勝である。順位は現在10位としている。
ほんの1ヶ月前、2月4日のアウクスブルク戦を低調な内容の0-1で落として、最下位に沈んでいたことを考えれば、信じられないようなパフォーマンスだ。ワントップのポジションにオーバメヤンが入り、トップ下に再び香川真司が据えられると、ドルトムントの攻撃陣は見違えるように結果を残し始めた。
ロイス、香川は縦パスを着実に収め、オーバメヤン、カンプル、ムヒタリヤンといった選手のスピードを活かした速攻を繰り出していく。ダイアゴナルランを交えたり、一発のスルーパスで裏を狙ったりと、実に多彩である。
またシャルケ戦の後では内田が「セカンドボールを良く拾っていた」と指摘している。セカンドボールの処理に重点を置くことでも、レヴァンドフスキが抜けた後の、ワントップにボールが収まらないという問題の解決を図っているようである。
このようにプレッシング、ゲーゲンプレッシングという基本コンセプトを踏襲しながら、中身に若干の修正を加えることで、クロップはBVBを再び軌道に載せ始めたようだ。それが冬の移籍市場での獲得選手を、ザルツブルクからのカンプルに留めた理由だったのである。
攻撃陣は順調に結果を残し、この4連勝でのトップ・スコアラーはオーバメヤンで5得点、次いでロイスが4得点。そしてサヒン、スボティッチ、ギュンドアン、ムヒタリヤンがそれぞれ1得点を奪っている。