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磐田のジェイ、新天地・日本移籍の理由を明かす「日本人の愛情を感じた」

text by 編集部 photo by Getty Images

磐田のジェイ、新天地・日本移籍の理由を明かす「日本人の愛情を感じた」
日本移籍の理由を明かしたジュビロ磐田のジェイ【写真:Getty Images】

 J2のジュビロ磐田には一人のイングランド人選手がいる。ヨーロッパサッカーに精通したファンの中には“ジェイ”という登録名に聞き慣れない人も少なくないだろう。

 世界屈指の名門クラブ、アーセナルの下部組織で育ったジェイ・ボスロイドはイングランド・プレミアリーグで長くプレーした選手だ。

 キャリアでも充実の時を過ごしていたカーディフ・シティ在籍時には37試合で18得点を挙げ、2010年11月にはイングランド代表にも選出された。当時2部に在籍していたカーディフから選出されたことでイングランド国内は大きな話題となった。デビュー戦となったフランス代表戦ではファビオ・カペッロ監督(当時)のもと、スティーブン・ジェラードやリオ・ファーディナンドらとともにプレーしている。

 シェフィールド・ウェンズデーでのプレーを最後に母国を離れ、2014年からタイのムアントン・ユナイテッドへと移籍した。国外クラブへ移籍することが少ないイングランド人選手だが、なぜ彼は32歳にして新天地に日本を選んだのだろうか。

 移籍を決断する前は「日本に行ったことがなかったから、何も知らなかった」と語る。日本という地は「『 ロスト・イン・トランスレーション』『ラストサムライ』『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』という映画を観たくらい」というほどジェイにとっては縁遠い国であった。

 しかし、「イギリス人の悪い癖なんだ。“世界中の人々が英語を話すべき”と思っている」と日本への無知は自らの過ちだと認めている。そういった意識の中で「日本でプレーすることに興味を持った。タイでのシーズンが終わった後に妻と一週間来日したんだ。横浜、川崎、東京…。色んな場所に行ったよ。すぐに好きになった。空港に到着した瞬間から、日本人の“愛情”を感じた」と、すぐに日本を気に入ったことが移籍決断の大きな理由だと明かしている。

 190cmの恵まれた体格を駆使したポストプレーが持ち味のジェイ。全盛期からのスピードやパワーこそ劣ってしまったものの、第8節にして3得点と得点力はいまだ健在だ。これからは“イングランドのボスロイド”ではなく“ジュビロ磐田のジェイ”として新天地でのゴール量産に期待したい。

【了】

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