【米国記者の視点】汚職にも改革を拒否したサッカー界、日本もその一端に。今こそ声を上げるべきファンの主張

FIFA会長選挙は、直前に明るみとなった幹部の汚職事件にも関わらず現職のゼップ・ブラッター会長が再任を果たした。そして、“ブラッター支持派”の1つとして日本が名を連ねている可能性は高い。アジアサッカー界のリーダーとして、今こそ日本のサッカーファンは声を上げるべきではないだろうか。

2015年06月02日(Tue)8時00分配信

text by ダン・オロウィッツ photo Getty Images
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驚き、悲しみ、諦めが交錯したアリ王子の表情

【米国記者の視点】汚職にも改革を拒否したサッカー界、日本もその一端に。今こそ声を上げるべきファンの主張
79歳のゼップ・ブラッター氏が5期連続でFIFAに君臨【写真:Getty Images】

 FIFA会長選挙で途中棄権したアリ王子の顔つきは、多くのジャーナリスト、批評家、そしてゼップ・ブラッター体制がついに終わりを迎える日が来るとわずかな希望を信じていた人々の感情を反映していた。

 ヨルダン王子の表情は、驚き、悲しみ、そして諦めが交錯していた。73から投票されたアリ王子は、FIFAの内部改革を求める声は転換点に達し、新しい会長がついに長年のスキャンダルや汚職によって名声が傷つけられた組織を立て直すものだと信じていた。

 その代わりとして、79歳のブラッター氏が5期連続で組織に君臨する。米国とスイス当局の2つの分かれた捜査によってFIFA幹部にかけての汚職事件が水曜に明るみなったにもかかわらず、同氏は再任したのだ。

 投票前後のとりとめのないスピーチの中でブラッター氏は、執行委員会を調整すること、オセアニアにワールドカップ出場枠を与えること、FIFAにより多くの女性を従事させることやプロクラブの発展に寄与する部署を設立することなど、手当たり次第に公約をほのめかした。

 逮捕されたジェフリー・ウェブ、抗議として退任したデイビッド・ジル両副会長を除いて行われた土曜のFIFA執行委員会では、2022年までのW杯大陸別出場枠の割り当ては現状のままと決定された。その結果、オセアニアはカタールで開催されるかどうか不明なままの大会までは0.5枠に甘んじることになった。

 また、ブラッター氏は2019年に決定される後任者に健全なFIFAを引き渡すことを公約した。同氏は無投票当確で4度目の選任を果たした2011年にも、この皮肉的な声明を発表している。

 その時から大きな変化はないが、もし水曜に5つ星ホテル『ボウ・オウ・ラック』での逮捕劇が何かを暗示しているとすれば、それは組織の上層部による汚職が単に悪化しているということだ。

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