フォルラン退団に見るC大阪の苦しい台所事情。失敗した先行投資、J1昇格への茨の道

セレッソ大阪のフォルランとカカウが退団した。世界的にも著名な2人のストライカーの獲得は大きな期待感を抱かせたが、短期間でクラブを去ることになった。フォルランは現時点のJ2得点王でJ1復帰には欠かせない選手だったが、残しておくことができなかった。そこには苦しい台所事情がある。

2015年06月14日(Sun)9時00分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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もし今年度も9500万円以上の赤字だったら…

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ディエゴ・フォルラン【写真:Getty Images】

 1年でのJ1復帰を合言葉にして、6年ぶりとなるJ2の舞台を戦っているセレッソ大阪が、シーズンの折り返しを前にして激震に見舞われている。

 第17節終了時でチーム最多の10ゴールをマークし、J2得点ランクでもトップタイにつけているFWディエゴ・フォルランが、自身の公式ツイッターで今夏での退団を明言。フォルランを除けばMF楠神順平の3ゴールが最多のチームは、攻撃陣の再編成を余儀なくされている。

 7月末までの半年間の契約延長オプションを行使して残留したフォルランに対して、セレッソ側は6月に入って契約を延長しないと通告。フォルランはベンチ外だった今月6日の愛媛FC戦後にすでに離日していて、母国の名門ペニャロールへの移籍が確実な状況となっている。

 セレッソの玉田稔社長は、2シーズン目でよりチームにフィットし、最前線で存在感を放っていたフォルランとの契約を延長しなかった理由をこう説明している。

「会社の体力の問題です」

 体力とは、要は半年間で3億円とされるフォルランの年俸を払い切れないことを意味する。6月末で契約が切れる元ドイツ代表でFWカカウとの契約延長も見送るなど、ここにきてセレッソの逼迫した台所事情が明らかになっている。

 セレッソは2014年度決算で9000万円の赤字を計上し、純資産も前年度の1億8500万円から9500万円に目減りした。あくまでも仮定の話になるが、増資を行わないまま今年度も9500万円以上の赤字を計上すれば債務超過となり、クラブライセンスが交付されない事態に直面する。

 つまり、2016年シーズンをJ3以下のカテゴリーで戦うことになるわけで、最悪の事態を回避するためにも可能な限り支出を削減する必要があった。そうした経営事情もあって、フォルランとの契約延長には早い段階から懐疑的な視線が向けられていたのも事実だ。

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