ルカ・ジダン

　彼の名前を聞いて、1人のレジェンドを思い浮かべる人は多いはずだ。それもそのはず、ルカ・ジダンはフランスの英雄ジネディーヌ・ジダンの実の息子である。華麗なテクニックで相手を翻弄してきた父親とは違い、ルカのポジションはゴールキーパーだ。

　グループステージの3試合と準々決勝を完封で乗り切ると、大会を通じて2失点と固い守備の中心として活躍を見せた。ビッグセーブで相手のシュートをストップするというよりは、適格なポジショニングと相手FWの動きを読んでゴールを守るタイプのようだ。

　父親と全く異なるポジションでプレーするルカだが、この大会で意外な親子の共通点が見られた。PK戦までもつれた準決勝ベルギー戦、2人目のキッカーに名乗り出たルカはなんと父親譲りの“パネンカ”（GKが動いた瞬間にゴール正面にチップキックを決めるシュート）を披露したのである。唯一父親と違ったところは、そのシュートがクロスバーに嫌われてしまったということだろうか…。

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