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【独占取材】オランダで挑戦を続ける新たな“サムライ”。目指す夢は「日本と海外の架け橋」

text by 舩木渉 photo by Getty Images , Editorial Staff

「感謝の気持ちでいっぱい」のデビュー戦

――トップチームでデビューするとわかった時はどんな気持ちでしたか?

「本格的にトップチームの練習に参加し始めたのが4月からで、実はもう少し早く出られると思っていたんです。4月半ばのNAC戦以降は出る準備ができていて、チームメイトともそういう話をしていました。結局5月のトゥエンテ戦まで延びましたが、トップチームでやれるという手ごたえはずっとありました」

――実際にデビューした感想を教えてください。

「2年間オランダで地道に努力してきた結果が報われたのかなというのと、ヴァンフォーレ甲府ユース、そしてヴァンフォーレ八ヶ岳のおかげでここまで来られたので、(デビューで)ちょっとした恩返しができて嬉しくなりました。親にもずっと助けられてきたので、感謝の気持ちでいっぱいでした」

――セカンドチームとトップチームでは周囲の環境がガラリと変わったと思います。

「フローニンゲンからローンできていた選手で、DFのウィリアム・トロースト=エコングは5月にナイジェリア代表に選ばれました(シーズン終了とともにフローニンゲンを契約満了となり現在はフリー)。中盤にはAZから来たオランダU-21代表で10番キャプテンのヨリス・ファン・オーフェレームがいました。彼らのような代表クラスの選手たちと練習や試合をできるのは嬉しいですね。チームメイトはみんな優しいのでいろいろなアドバイスをくれます。監督もよく声をかけてくれます。すべてオランダ語なので、内容を完全に理解できているわけではないですが、アドバイスをくれるだけでもありがたいです」

――デビュー戦は負けてしまいました。

「PSVの優勝がすでに決まっていて(デビュー戦の)トゥエンテも降格の心配がなかったので、そこまでモチベーションの高い試合ではなかったですが、思った以上にやれたので自信になりました。来季は2部なので、今回経験したエールディヴィジのレベルを基準に、まずは毎試合出ることを目標にやっていきたいと思います」

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