フットボールチャンネル

ドルトムント来日の狙いとは? トゥヘルの思惑、そして日本が注目すべき“もう1人の日本人”

香川真司の所属するドルトムントが7日、川崎フロンターレと親善試合を行う。ドイツから約2万5000キロの旅を経て来日する理由、トーマス・トゥヘル新監督がプレシーズンで重視するポイントとは。そして、丸岡満は日本への凱旋出場を果たせるか。

text by 本田千尋 photo by editorial staff

600万人のファンを持つ日本へ降り立つドルトムント

ドルトムント来日の狙いとは? トゥヘルの思惑、そして日本が注目すべき“もう1人の日本人”
カールステン・クラマー氏(左)と香川真司(右)【写真:編集部】

 多くのドルトムントの選手達にとって、これだけの距離を移動するのは初めてのことなのではないだろうか。2015年7月6日付の『キッカー』誌が、「30時間以上、監督、選手、関係者は飛行機の中に座って約2万5000キロの道程を進む」とわざわざ記すくらいである。

 5日、BVBの御一行はフランクフルトを発った。7日間の日程で、ボルシア・ドルトムントは日本、シンガポール、マレーシアと周るアジア・ツアーを敢行する。日本では7日に川崎フロンターレとテストマッチを行う予定だ。

 6日付の地元紙『WAZ』の電子版は、「BVBは本物の愛(Echte Liebe : ドルトムントのキャッチ・コピー)を荷物に詰めてアジアに旅をする」という見出しでツアーを報じた。

 また『キッカー』誌がビジネス面で「7日間のアジア・ツアーでボルシア・ドルトムントは国際化戦略を推し進める」と記すように、ドイツではスポーツ・ビジネスの観点から今回のツアーに注目が集まっている。

 日本に遠征するのは、香川真司が所属していること、1997年に東京で行われたトヨタカップに出場したことなどによって、ドルトムントの存在が知られていることが理由として挙げられる。『キッカー』誌で、マーケティング・ディレクターのカールステン・クラマー氏がインタビューに応じた。

 同氏によれば、今回のアジア・ツアーでは7桁(100万ユーロ)の収入を見込んでいる。しかし第一義的には、近年に日本で高まっている人気に応えることにあるようだ。ドルトムントの調査によれば、現在日本では600万の人々が同クラブに興味を持っているという。

 クラマー氏は「我々は現地で持続的かつ集中的に多くのBVBのファンに従事したい」と『キッカー』誌に述べた。6日に羽田空港に到着すると間もなく、公開練習を含むファン・サービスが目白押しである。

1 2 3

KANZENからのお知らせ

scroll top