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成長遂げた“苦労人”有吉、大会MVP候補に謙遜「ありえないと思ってた」

text by 編集部 photo by Getty Images

成長遂げた“苦労人”有吉、大会MVP候補に謙遜「ありえないと思ってた」
なでしこジャパンのDF有吉【写真:Getty Images】

 カナダで行われた女子W杯を準優勝で終えたなでしこジャパンは7日、成田空港から帰国した。

 サイドバックとして6試合にフル出場したDF有吉佐織は、決勝トーナメント1回戦のオランダ戦で先制点を挙げるなど大きなインパクトを残した。底なしのスタミナでピッチを駆け抜けたが、その原点は神村学園時代に培われたものだと本人は言う。

「中学、高校の時は、土台というかサッカーは走ってなんぼだと教えられたので、そういうところからきてるのかなと思う」と、その秘訣を明かした。

 今ではサイドバックの選手としてすっかり定着した有吉だが、もともとのポジションはFW。サイドバックとしてプレーし始めたのは2010年に加入した日テレ・ベレーザからだ。

「私が入った時は代表選手ばかりで、紅白戦に出られるだけでありがたかった。そういう選手とやるだけでいっぱいいっぱいでしたし、与えられたポジションで頑張るだけだった」

 そのような厳しい状況から自身初のW杯メンバー入りを果たし、主将の宮間あやとともに大会MVP候補に選出される程にまで成長を遂げた“苦労人”である。

「自分が選ばれるなんてありえないと思ってました(笑)。候補に選ばれたことはとても光栄に思うんですけど、私はまだまだそんなところに立てる選手ではないので、また頑張りたいと思います」と、彼女らしく謙虚に語った。

 そんな有吉だが、現在は横浜市内にフットサル場で働きながら選手としてプレーしている。「職場は気に入っていて、楽しくお仕事させていただいてる。次の出勤? 来週からです」と笑顔で答えた。

【了】

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