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FIFA会長選出馬表明の鄭夢準氏、ライバル候補プラティニ氏を牽制「旧連盟の産物」

text by 編集部 photo by Getty Images

FIFA会長選出馬表明の鄭夢準氏、ライバル候補プラティニ氏を牽制「旧連盟の産物」
韓国サッカー協会名誉会長の鄭夢準氏【写真:Getty Images】

 国際サッカー連盟(FIFA)の次期会長選挙への出馬の意向を明らかにしたFIFA名誉副会長および韓国サッカー協会名誉会長の鄭夢準(チョン・モンジュン)氏が、欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ会長は新会長に相応しくないと持論を展開している。

 FIFAのブラッター会長は、1998年以降5期連続当選を果たしたものの、現役副会長ら計14名が贈収賄や資金洗浄の疑いで逮捕された汚職事件を受けて辞意を表明。今月20日に行われた臨時理事会でFIFA新会長選挙を来年2月26日に実施すると発表していた。

 その後、プラティニ会長は29日に会長選への立候補を表明。2007年のUEFA会長就任まで、2002年からFIFA理事を務めていた同氏は「ここ半世紀の間、FIFA会長を務めたのは2人だけだ。大きく変化してきた世界、そして経済的にも変わってきたスポーツ界において逆説的と言える」と、権力の一極集中を組織の問題点として挙げている。プラティニ氏はすでに連盟の長を務めるUEFA、南米を統括するCONMEBOL、北中米カリブ地域を統括するCONCACAF、そしてアジアを統括するAFCの支持を取りつけており、当選が有力視されている。

 現代重工業の大株主でもある63歳の鄭氏は、英メディア『BBC』に対し、「もし会長に選ばれれば、私の仕事はオフィスで贅沢な暮らしを楽しむことではなく、組織を変えることだ。プラティニ氏が有意義な改革を実行することはとても難しい。彼は現在の構造になったFIFAから支援を受け続けており、旧連盟の産物だ。FIFAの会長にはヨーロッパ以外の指導者が就く時が来た。私はブラッター会長やその取り巻き連中によって閉鎖的な組織となってしまったFIFAを変えたい」と、プラティニ氏よりも自身の方が会長に適任だと主張した。

 尚、会長挙には、前回の選挙でブラッター氏に敗れたヨルダンのアリ王子がすでに立候補を決めており、元ブラジル代表で日本代表監督も務めたジーコ氏や、リベリアサッカー協会のビリティ会長らも出馬する意向を示している。会長選の立候補者は、FIFA加盟209ヶ国のうち5協会の推薦を受け、10月26日までに書類を提出しなければならない。

【了】

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