吉田麻也が蹴ったFKを振り返る本田圭佑【写真:Getty Images】
【日本 6-0 アフガニスタン 2018年ロシアW杯アジア2次予選】
日本代表は8日、イランのアザディスタジアムで行われたロシアW杯アジア2次予選第3戦でアフガニスタンと対戦し、6-0で勝利した。
前半31分、ゴール正面からやや左寄りの位置で得たFK。ボールの前にスタンバイしたのはFW本田圭佑とDF吉田麻也。そして、ボールを蹴ったのは吉田だった。
この場面について、本田は「やり取りは別にないけど、一応あっち側(左サイド)は他の選手が蹴るって指示が出ていたんでね」と振り返った。
もちろん、左利きの選手は右サイド、右利きの選手は左サイドでのセットプレーを担当するとこはセオリーと言える。
それでも、自身に代わるキッカーを務めたのがCBの吉田だったことには「気付いたら麻也が横にいたんでそれはちょっと予定外だった(苦笑)」としつつ、「まあでも蹴りたいからそこにいるんでしょうから」と理解を示した。
5日の練習後、本田は09年9月5日のオランダ戦でのFKの場面を振り返っていた。
「後にも先にも僕が俊さんよりFKがうまいなと思ったことは一度もない。それでも、あの時は蹴りたいと思ってそれを主張したわけで、オランダへ移籍した時、練習していない奴がFKになると5人くらい立つ。そういうのも学んだ」
当時の日本代表で、セットプレーの際には“絶対的な存在”ともなっていた中村俊輔に対して、自らを主張した本田。10年南アフリカW杯を機に代表の中心選手となり、MF遠藤保仁とともにセットプレーのキッカーを務めてきたが、その遠藤も今は代表から遠ざかっている。
現在、日本代表では本田に“代わる”以前に“並ぶ”キッカーが出てきていないのも事実。その中で代表50キャップを超える吉田は、様々な方面で話題となっている「本田とFK」というテーマに対してリアクションを示したといえる。
その背景には、『CBの麻也さんでも自信があれば蹴っていいんだ』という若手へのメッセージが込められていたのかもしれない。
【了】