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香川真司 9年前

データで読むドルトムント。カギ握る香川とフンメルスの“関係性”。新システムの狙いとは?

今季、トーマス・トゥヘル新監督の下、スタートダッシュに成功したドルトムント。その大きな要因に4試合15得点という攻撃がある。この得点力を可能とした背景、そして新システムで大きな役割を果たしているのが香川真司とマッツ・フンメルスだ。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

SBのポジションに大きな違い

データで読むドルトムント。カギ握る香川とフンメルスの“関係性”。新システムの狙いとは?
各選手の平均ポジション(図1)

今季就任したトーマス・トゥヘル監督の下、新たなスタートを切ったドルトムント。その出だしはEL3次予選、同プレーオフ、ブンデスリーガの計9試合で9連勝。苦しみ抜いた昨シーズンとは打って変わって抜群の状態を維持している。

では、7シーズン指揮を執ったユルゲン・クロップ前監督の最終年となった昨シーズンとどのように変わったのだろうか? 欧州ビッグクラブを含めた世界中のスカウトも利用している『Wyscout』が集めたデータを用いて分析する。

比較するのは、今季の開幕から4試合と昨季苦戦を強いられていた、ちょうど1年前。9月から11月にかけて香川が先発し、敗戦を喫したシュトゥットガルト戦、HSV戦、ケルン戦、バイエルン戦の4試合だ。

まず注目したいのが、各選手の平均ポジション(図1)。90分間でピッチ上のどの位置で主にプレーしていたかを示すデータだが、下から見ていくとSBのポジショニングに大きな違いが見られる。

昨季の4試合では、片方のサイドのSBが上がれば片方は下がるといった形でバランスをとりながらプレーしていたことがわかる。しかし、今季は両サイドとも高い位置を保っている。

ムヒタリヤンとロイスの両ウイングが中に絞ることがデータで示されていることからも、SBによるサイド攻撃をより重要視しているとうことだろう。

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