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EURO2016 9年前

人材不足は競争の好機。欧州制覇へ、世界王者ドイツが目論む新たな実験=挑戦の始まり

欧州選手権(ユーロ)予選もグループリーグ最終節を迎える。14年ブラジルW杯制覇後、長くチームを支えたベテランが代表引退。特にフィリップ・ラームの穴は大きく、今もSBに絶対的な存在は見つかっていない。しかし、ヨアヒム・レーヴ監督は人材不足を競争の好機と捉えている。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

残り1戦、本大会出場まであと“勝ち点1”

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ヨアヒム・レーヴ監督【写真:Getty Images】

 実験はしない。代表監督ヨアヒム・レーヴはそう考えている。ドイツ代表は、2015年10月8日と11日の欧州選手権予選で、対アイルランドと対ジョージアの2連戦に臨んでいる。

 昨年9月から1年以上に渡って続いた欧州選手権の予選も、終わりを迎えようとしている。13日でグループリーグの全日程は終了し、残すは11月に行われるプレーオフのみだ。

 各グループの1、2位と、1、2、4、5位に対して最も成績の良い3位が、まず予選を通過する。そしてプレーオフを勝ち抜いた4チームと、開催国フランスを併せた計24チームが来年の本大会に出場となる。

 2連戦に臨むにあたって、ドイツ代表は、グループDの首位に付けていた。昨年10月の対ポーランド、対アイルランドの2連戦を1分1敗とするなど、序盤こそ不安定な戦いを見せていたが、終盤にかけて世界王者らしさを取り戻して来ていた。9月4日にポーランドを3-1で下すと、7日はスコットランドを3-2で退ける。

 そして本大会の出場まで、あと“勝ち点1”というところまで来た。よほどのことがない限り、フランス行きは確定、と見て差し支えないだろう。少なくともジョージアは勝ち点を計算できる相手だ。レーヴも現状に手応えを感じている。2連戦に臨む前、公式会見で次のように述べた。

「私は確信しているよ。我々が良い成果を示すということをね。代表チームは9月の試合で再びオートマティズムを身につけた。ポーランドとスコットランドに対して、とても良くプレーした」

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