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セリエA 9年前

本田に蘇る“右WG”の恐怖。新システム機能も、選手から見えぬ勝利への気迫

イタリア・セリエA第8節が現地時間の17日に行なわれ、日本代表FW本田圭佑が所属するミランはアウェイでトリノと対戦し1-1の引き分けに終わっている。4-3-3の新システムを採用したミラン。本田は88分からの6分間のプレーに留まった。

text by Keiske Horie photo by Getty Images

新たなシステムで戦いに挑んだミハイロビッチ監督

本田に蘇る“右WG”の恐怖。新システム機能も、選手から見えぬ勝利への気迫
名誉会長に戦術を批判されたミハイロビッチ監督【写真:Getty Images】

 トリノ戦が“重要な一戦”として位置づけられたのは、ミランにとって代表ウィークがあまりにも多くのことが起こった2週間となったからだ。事の発端は4日のナポリ戦後の「10番」による問題提起だった。

 日本代表FW本田圭佑が公の場でクラブ、監督、ファンに対する不満を吐露。瞬く間に現地メディアに取り上げられ、シニシャ・ミハイロビッチ監督には数々の質問が飛んだ。

 本田の発言の影響があったのかは不明だが、ミハイロビッチ監督はトリノ戦で「戦術変更」に踏み出す。これまで基本戦術としてきた4-3-1-2から指揮官が慣れ親しむ4-3-3への変更が報じられた。

 すると、4-3-1-2の布陣を愛するシルビオ・ベルルスコーニ名誉会長から横槍が入る。ミハイロビッチ監督について「戦術が足りていない」と発言し、戦術変更への皮肉ともとれるコメントを伝えた。

 そんな経緯もあって、トリノ戦は今後のミランを占う上で重要な一戦となった。ミハイロビッチ監督にとっては、ジェノア戦、ナポリ戦で2連敗を喫したチームの流れを一新させるためにも、自身の能力を示すためにも、勝利が必要な戦いとなったのだ。

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