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Jリーグ 9年前

“不屈のボンバー”中澤佑二の炎は消えず。敵将も認める「本物のプロ」が次に目指すは40歳の壁

text by 舩木渉 photo by Getty Images

「彼はいつも自分の行動で示してくれる」

“不屈のボンバー”中澤佑二の炎は消えず。敵将も認める「本物のプロ」が次に目指すは40歳の壁
横浜FMのエリク・モンバエルツ監督も“ハマのボンバー”を手放しで称賛【写真:Getty Images】

 常に若手の見本となり続ける中澤とR・セニには共通点が多いようだ。さらに横浜FMのエリク・モンバエルツ監督も「彼は毎日サッカーに情熱を持って取り組んでいる。素晴らしい準備のための努力を毎日して、生活の全てがプロサッカー選手を中心にオーガナイズされている。この普段の姿勢がなければ、ここまで彼はできなかったと思う。彼の姿勢はクラブの全ての若い選手の見本になる」と“ハマのボンバー”を手放しで称賛した。

 中澤から多くのことを吸収している若い選手の象徴と言えば、CBでコンビを組む機会が増えたファビオだ。ブラジル出身の長身DFは「言葉でアドバイスというのはそんなにないけど、選手として一番残るものは行動だと思う。彼はいつも自分の行動で示してくれているので、それを見て学ぶことは多い」と、隣にいる大先輩のプレーを見て実力を急速に伸ばしてきた。

 これまで何度も対戦相手として向き合い、めったに選手個人を褒めないことで知られるネルシーニョ監督も「彼はシーズンを通して自分のパフォーマンスを維持できる、非常に優れた経験のある選手だと思っている。Jリーグで500試合に出たということも納得できる」と中澤の偉業に祝福の言葉を送った。

 一方、これだけ後輩や指導者から絶賛される中澤本人にとって500試合は通過点にすぎない。「ナラさんが、600試合がいますもん。それがいる限り僕は何試合達成しても嬉しくないですね。楢崎正剛という偉大な先輩がずっと走り続ける限り、それを追い続けるしかない」とJ1通算600試合出場という前人未到の領域をひた走る偉大な先輩の背中を見つめている。

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