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Jリーグ 9年前

“不屈のボンバー”中澤佑二の炎は消えず。敵将も認める「本物のプロ」が次に目指すは40歳の壁

text by 舩木渉 photo by Getty Images

中澤を奮い立たせる2人の“先輩”

 そしてもう1人、いまの中澤に影響を与えた選手がいた。それは昨年夏に41歳で現役を退いたドゥトラの存在だった。2006年シーズン終了時に一度チームを離れたサイドバックは、2013年に横浜FM復帰を果たすと若手を押しのけ、40歳にしてレギュラーポジションを掴んだ。

「まずは40歳の壁を目の前にしてその先が見えるのかな。まだ30代なので、ドゥさんを見ているから40歳まではドゥさんみたいなトレーニングをして、ドゥさんみたいなモチベーションでいけばやれるのかな」

 ドゥトラの不屈の精神を間近で見続けてきた37歳は、「40歳になって練習しながらまだやれるなってこともあるだろうし、逆に40歳になってくると落ちるものもあると思う。そういった発見をしながら、40歳の壁を乗り越えていこうというモチベーションがある」とさらなる挑戦に意欲的だ。その力はどこから湧いてくるのだろうか。中澤はこうも話す。

「負けず嫌いなだけ。若い子に負けらんねえっていう、毎年入ってくる新人に絶対負けないとかね。(栗原)勇蔵とかファビオとか、カンペー(富澤清太郎)がいた時もマリノスはCBが結構豊富だった。

 そういった中で競争に勝っていくんだという、まだまだ下には負けられないよというね。練習の中でもファビオとか勇蔵とかのいいプレーを見ていると、いいなって思う。でも俺も負けられないなって思うし、チームメイトの姿を見ながら自分の中で火をつけていく」

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