【識者の視点】ハリルが抱えるメンバー固定のリスク。新戦力招集を躊躇させる二次予選突破のノルマ

JFAは5日、ロシアW杯アジア二次予選シンガポール戦とカンボジア戦に向けた日本代表メンバー23名を発表した。前回のメンバーからは6人が変更となり、実質的なフレッシュな顔ぶれは3選手のみとなった。疲労が懸念される宇佐美貴史(G大阪)や所属クラブでの出場機会を指摘された本田圭佑(ミラン)らに代えて、新戦力をより多く招集することはできなかったのか? そこには、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が抱える“リスク”があった。

2015年11月06日(Fri)11時53分配信

text by 河治良幸 photo Getty Images
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フレッシュな顔ぶれは3人のみ。メンバー選考は慎重な方向に

【識者の視点】ハリルが抱えるメンバー固定のリスク。新戦力招集を躊躇させる二次予選突破のノルマ
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 日本代表にとって今年最後の2試合となるアジア二次予選のシンガポール戦とカンボジア戦に向けたメンバーが発表された。

 前回からはGK林彰洋(鳥栖)、DF酒井宏樹(ハノーファー)、DF藤春廣輝(G大阪)、MF遠藤航(湘南)、DF丸山祐市(FC東京)、FW金崎夢生(鹿島)の6人が替わっているが、そのうち酒井と遠藤は怪我で招集が見送られた事情があり、藤春はこれまで何度も招集されているので、実質的にはカンボジア戦およびアフガニスタン戦の追加招集で参加した丸山とアギーレジャパン時代の昨年9月以来の復帰となる林、実に5年ぶりに選ばれた金崎がフレッシュなメンバーとなる。

 完全固定というわけではない。ただ、「1年目はできるだけたくさんの選手を見たい」というハリルホジッチ監督の言葉から考えれば、限定的な入れ替えではある。過去の代表監督と同じく、合宿の時間や試合が限られる中でのやり繰りを強いられている事情はあるだろう。ただ、現在は二次予選を戦いながらも、できるだけチームのパイを大きくしたい時期だ。

 当然、ただ選ぶだけでなく試合で使った方がテストにも経験にもなるわけだが、少し大胆なメンバー選考をしてその後のための可能性を広げる作業をするプランもあったのではないか。こうした傾向にはやはり初戦のシンガポール戦での引き分け、東アジアカップで結果が出なかったことが要因になっているのは間違いないが、慎重な方にベクトルが向きすぎているのは気がかりだ。

 例えば指揮官が「最近少し疲れている」と語る宇佐美貴史やミランでここ4試合途中出場が続きポジションが危うくなっている本田圭佑あたりを選外とし、新戦力に枠をあけることができなかったのか。

 もちろん彼らは代表戦で主力として実績を残してきたし、勝負所で頼りになる存在だ。確かに敗戦が許されない2試合ではあるが、この段階において状態が良くない選手を招集するのはプラスの面が少ない。コンディションを加味して彼らに代わる選手がいなかったのだろうか。

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