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日本代表 8年前

【現場記者の目】香川が語った得点への決意。前回対戦の“雪辱”へ、今こそ「世界基準の違い」を

6月に行われた埼玉スタジアムでのシンガポール戦。勝って当然と思われていた相手に対して日本は0-0で試合を終えた。その中で最も屈辱を味わったのが香川真司だろう。チームの中心として期待を受けながら最も早いタイミングでの交代を強いられた。しかし、ドルトムントで好調を維持する今、香川には「世界基準の違い」を見せることが求められる。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

香川が説くチーム全体の意思疎通の重要性

【現場記者の目】香川が語った得点への決意。前回対戦の“雪辱”へ、今こそ「世界基準の違い」を
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は練習前恒例の屋外ミーティングをこの日も7分半行った【写真:Getty Images】

 2018年ロシアW杯アジア2次予選後半戦の幕開けとなる12日のシンガポール戦が2日後に迫ってきた。現地入り後、2回目のトレーニングとなる10日夕方の練習には、合流が遅れていた香川真司(ドルトムント)と長友佑都(インテル)の2人も参加。ようやく23人全員が揃った。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は練習前恒例の屋外ミーティングをこの日も7分半行って、「代表はしっかりとしたメンタルを持たないといけない」「崩しのアイディアはいくつかある。サイドからどうやって崩すかだ。集中してしっかりやろう」「ゾーンプレスが大事だ」といった試合のキーワードを次々と発し、選手たちを今一度、鼓舞していた。

 その後、ランニングとウォーミングアップが終了したところでメディア非公開に。最終的に練習は1時間半超に及び、自陣を固めてくるであろうシンガポール攻略法を入念に確認したと見られる。

 6月の埼玉スタジアムでのホームゲームでは不発に終わり、後半16分で大迫勇也(ケルン)との交代を強いられる屈辱を味わったエースナンバー10・香川も、次こそは結果が求められる1人。先発出場した代表戦の中で最速交代となった5ヶ月前の苦い記憶を、本人も決して忘れるはずがないだろう。

「やっぱり相手は引いてくると思いますし、それはホームの時と変わらないと思うんで、大事なのは決める時の精度。前回もチャンスは多く作れていたと思うので、しっかりとチャンスで決めることが第一。

 決められるチャンスを作るって意味でも、選手の共通意識であったり、崩し方のイメージの共有であったりを持つことを考えていくべき」と彼はチーム全体の意思疎通の重要性を今一度、強調していた。

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