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長友佑都 8年前

データが証明する長友復活の要因。セリエAトップクラスの“走り”が生み出したライバルとの明確な違い

セリエA開幕当初はインテルで構想外とされていた日本代表DF長友佑都だが、ここにきてフル出場でプレーする試合が増えてきている。なぜ長友は再び出場機会を得ることができたのだろうか?その秘密は、長友が叩き出したセリエAトップクラスの“走り”に関するデータが証明していた。

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

長友が叩き出したセリエAトップクラスのデータ

データが証明する長友復活の要因。セリエAトップクラスの“走り”が生み出したライバルとの明確な違い
セリエAでトップクラスの走行距離を叩き出した長友佑都【写真:Getty Images】

 12.756km。代表合流前に行われたセリエA第12節トリノvsインテル戦で、長友佑都が叩き出した走行距離だ。

 これは同節としては、セリエA全選手の中で第2位の数値であった(1位はフィオレンティーナMFマティアス・ベシーノの12.862km)。

 サッカーの試合において、1試合での平均距離はだいたい9kmほどと言われている。その中で12kmを超え、13kmに近づくというのはなかなかの数値なのだが、驚愕なのはその内容である。

 セリエAが公表しているデータでは12.756kmの内訳も明かされているが、ジョグによる移動が2.872km、平均的なスピードのランニングによるものが8.23km。そして時速24.14km以上のスプリントで稼いだ距離は、なんと1.654kmにもなっている。

 これは1試合で0.8kmに達すれば高いとされる数値なので、単純に考えれば長友はその2倍以上のダッシュを繰り返していたということになる。

 この試合、長友はウイングバックとして出場。後方のカバーリングや攻撃時のオーバーラップのみならず、対面のブルーノ・ペレスを抑えるために高い位置でプレスも猛烈に掛けていた。

 これら90分間のハードワークが合計され、こういう数値となったというわけだ。

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